磯村勇斗、『何食べ』“ジルベール”の第一印象は「とんでもない猛獣」 LGBTQ+題材ドラマ出演の覚悟とは
“小悪魔の航にタジタジとなる大ちゃん”というカップルの掛け合いも、本シリーズの名物となっている。磯村は「大ちゃんを演じる山本さんとは、お互いにその場その場で、いろいろと出し合いながらお芝居をしています。アドリブでやり合うことも多いです。僕らの役って、かなり体力を使うんだなと思いました(笑)。運動をしているかのように芝居が進んでいくので、まるでアスリートのようです」と充実感もたっぷり。さらに「ジルベールは、感情に緩急のある役柄です。また子どもっぽいところもあるので、30歳を過ぎた僕がそれを演じるとなると結構パワーがいるもので。しっかりとガソリンを用意していかないといけない」と苦笑いを見せる。
2014年にドラマ『事件救命医2~IMATの奇跡~』(テレビ朝日系)で俳優デビューした磯村は、今年31歳となった。「『30代はすごく楽しいよ』と話してくれる先輩がとても多くて。『年を重ねるのはいいことなんだ』と希望を感じています。40歳にかけてのこの10年は、僕自身もとても楽しみです」と年齢を重ねる喜びについて口にした彼だが、本シリーズでもそのように実感することばかりだと続ける。「西島さんも、年齢を重ねる中で海外の作品に挑戦されたり、内野さん、山本さんも映像や舞台において新しい境地にどんどん挑戦されています。現場で見ていても、3人とも本当に元気なんですよ! お三方を見ていると頼もしいなと思いますし、いくつになっても挑戦することは大事なんだなと身に沁みています」としみじみ。
実際の障がい者殺傷事件をモチーフにした辺見庸の小説を映画化した『月』が10月13日に公開され、11月10日には「生きていくために推進力となるのはなんなのか」というテーマをあぶり出そうとする映画『正欲』の公開も控える磯村。世に問うべき問題に光を当てるような作品への出演が続いている。作品選びにおいて「直感を大切にしていて、台本や企画を読んで『これはやるべきだ』と感じたものには絶対にトライするようにしている。この作品が時代にどうマッチしていくのかという、俯瞰した目で見つめることも大切にしています」という磯村。「簡単な役というのはありませんが、“やりやすい役”と“やりにくい役”があるとするならば、なるべくやりやすいと思うような役はやらないようにしたいなと。自分もまだ見たことのないものをみたいという好奇心があるので、これからもトライしたこのとのないものに飛び込んでいきたいです」と意欲をみなぎらせていた。(取材・文:成田おり枝 写真:高野広美)
ドラマ『きのう何食べた? season2』はテレビ東京系にて毎週金曜24時12分放送。