なにわ男子・藤原丈一郎、自身の考え方は後輩でいるときの延長上「相手のことを考えることが多い」
関連 :
映画『アナログ』より (C)2023「アナログ」製作委員会 (C)T.N GON Co., Ltd.
――悟が勤めるデザイン会社の大阪支社の後輩・島田を演じるにあたって準備されたことは?
藤原:会議をするシーンもあったので、これまで演じた会議のシーンを思い出したり、「関西人やから…身ぶり手ぶりが多いのかな」と考えて試行錯誤したりして、演技の引き出しを増やして撮影を迎えました。
――サラリーマン役を演じるにあたって、何か活かせたことはありましたか?
藤原:(一般人の)友達は参考になりました。ある時、僕が夜に友達にテレビ電話をしたら、「今、仕事中や」と言いながら、スーツ姿で、パソコンの近くに携帯を置いてキーボードをカチャカチャしていたんです。実際に友達のそういう姿を見て、ドラマを見ている感覚に陥ったんですよね。
――撮影の際に意識されたことは?
藤原:大阪支社のシーンは、(悟と出会ってから)時間の経過があるシーンが多かったので、悟と島田がどれだけ距離を縮められているかを表現できたらという話を監督としていました。だから、関西弁のセリフも最初は優しい口調だったけど、だんだんツッコんでいく感じというか…細かいところですけど、そういう部分は意識しましたね。
――完成した作品をご覧になっていかがでしたか?
藤原:すごくステキな作品に携われたんだなって思いました。そんな作品で、いろいろな役者さんと一緒に自分が演じていたと思うと、改めてゾッとしました(苦笑)。「僕、このラインナップの中にいんねや」って。緊張していた部分もあったので、それは場数、場慣れが必要なのかなって思いましたね。それと大阪支社が映るたびに、説明しなくても僕と上司役の宮川大輔さんの2人が出てきたら、大阪だと分かるんですよね。(そんな大阪支社のシーンは)ストーリーの中でもクスッと笑えるアクセントになっていると思います。
――悟と、携帯を持たないみゆきの「毎週木曜日に会う」“アナログ”なデートは、どう感じましたか?
藤原:おしゃれですよね。でも、僕は「(相手と)すれ違っちゃったらどうしよう」と思ってしまって、ちょっと怖いです。駅の伝言板に近いものなんでしょうね。きっとこの映画を観た大人の方は、「昔、こういうのあったな」って思い出すんじゃないかな。観た方が自分の人生と照らし合わせたときに、改めて「こういうのいいな」と思えることがあると思うので、ぜひ観ていただきたいです。僕も「こういう恋愛の仕方があるんだ」って思ったんです。今は、何かあっても携帯に連絡すれば済みますけど、それをあえてしないんですよね。それって、本当の愛のような気がします。携帯で連絡しなくても心が通じ合っていればいつか会える…そういう恋愛はステキだなと思いました。
――悟とみゆきのデートシーンをご覧になっていかがでしたか?
藤原:大衆居酒屋で焼き鳥…みたいな雰囲気は、いいなと思いました。僕自身も、プライベートでご飯行くときにそういう雰囲気のお店が多いんです。だから、お互い気を遣わずに2人でしゃべりながら隣の人の会話も聞こえてくるような場所でのデートは、僕の理想ですね。
――お月見や糸電話など“胸キュン”デートもたくさんありましたが。
藤原:これはもう…男目線で見ると、自然とできたらかっこいいですよね。ただ僕はめっちゃ考えちゃうかも。「ここまで来たら、月を見よう」とか、糸電話も「どのタイミングで出そう」「風、きつかったらなぁ」「意外と周りに子どもが多いかな?」とか考えたり、下見したりするかもしれないです(笑)。どこか非日常的であり、日常感もしっかりある…そういうデートを見ていて、心が温まりましたね。
――悟のように、週に一度しか会えない人を好きになってしまったら?
藤原:絶対、無理です! 僕はすぐにしゃべりたい人間なので(笑)。でも、ステキやなと思うのは、週に一度しか会えない…となったら、この1週間にあったことを「あ、これ話そう」「これもしゃべりたい」とか、お互いがしゃべりたいことだらけになって、あっという間に時間が過ぎていくと思うんです。だから、そういう楽しみ方もあっていいんじゃないかなと思います。
映画『アナログ』より (C)2023「アナログ」製作委員会 (C)T.N GON Co., Ltd.