映画『好きでも嫌いなあまのじゃく』小野賢章&富田美憂「気持ちが動かないと、声やお芝居には乗ってこない」
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――柊は自分の気持ちに蓋をしてしまうタイプです。おふたりは自分の気持ちに正直ですか? それとも蓋をしてしまうタイプですか?
富田:蓋をしてしまいますね。
小野:同じく。
――言いたいことが、なかなか言えない?
小野:どちらかと言うと、「言わなくてもいっか」となってしまう感じですね。
富田:自己完結しちゃうようになりました。
小野:そうそう。「これを言ったところで……」っていう気持ちになりがち。よくないですね。でも、周りの人が何を考えているのかなと考えだすと、自分の意見を言うことを躊躇してしまうというか。自分の意見を言うのは体力も使いますし。特に仕事に関しては一人でやっている訳じゃないので、自分の考えや思いをわがままに言えないことがありますね。
富田:「ここで自分がこれを言わなかったら丸く収まるのかな」みたいな考えが巡っちゃうんですよね。でも本作を見て、あまりそうやって自分の意見に蓋をし過ぎるのもよくないのかなと思いました。
小野:そうだね。
富田:でも私、ちょっとしたわがままを言うときにやっていることがあって。自分がこうしたいなってことを言った後に、「ちょっとわがまま過ぎたか」って言うんです(笑)。
小野:いいね、それ(笑)! 愛嬌があるから、実際に自分もそう言われたら「いいよ、いいよ」ってなっちゃいそう。「わがままだっていうのは分かっているんだけどね」って、今度使ってみようかな。いいことを聞きました(笑)。
――最後に、作品の見どころを含めたメッセージをお願いします。
小野:誰が見ても共感できるような悩みを抱えた柊とツムギが、色々な人に出会い、その人の経験を聞いていくなかで「大人になったらこういうことをやってみたい」と視野が広がっていきます。ふたりが大人への階段を少しずつ昇っていくような、すてきな作品になっていますので、ぜひ友達や家族と一緒に見ていただきたいなと思っています。
富田:勇気を出して思っていることを口にするのは大事だと、改めて教えてもらった気がします。ため込んでなかなか言えないことがある方が「ちょっと口にしてみようかな」と思えるような、背中を押してくれる作品です。ぜひ何度も楽しんでいただけたら、とても嬉しいです!
(左から)小野賢章、富田美憂
(取材・文:M.TOKU 写真:吉野庫之介)
映画『好きでも嫌いなあまのじゃく』は、Netflixにて世界独占配信&劇場公開中。