『声優ラジオのウラオモテ』伊藤美来×豊田萌絵×東山奈央が共感した業界の裏側
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――みなさんラジオ経験がある中で、パーソナリティとして自分なりのこだわりはありますか?
豊田:美来と一緒にラジオをやっていた時は「台本通りにやりたくない」というこだわりがありました。作品紹介とかはしっかりとやるんですけど、2人で何をやってもいいという場合は、型にはめてやるよりも、思いついた話を広げるようにして。
――たしかに、昨年まで配信されていた『Pyxisの夜空の下 de Meeting』は台本から逸脱するパターンが多かったですよね(笑)。
豊田:そうですね(笑)。それでオープニングトークが長くなってコーナーがカットされても、その場の生感を伝えたほうが面白いんじゃないかと思ってやっていました。あと、ラジオはファンのみなさんと一番近い距離感で会話ができる場所だと思っているので、リスナーさんのメールの内容を覚えておいて、また送ってきてくださった時にその内容を広げるというのもこだわってやっていますね。
豊田萌絵
――伊藤さんはいかがですか?
伊藤:私は聴き取りやすい声で、少しでもリスナーさんの癒しになったらいいなと思いながらやっています。あとは、知らないことを知らないと言うことですかね。わからないトピックを事前に調べてしまうと、準備した言葉でさらっと流れてしまって、逆に会話が盛り上がらないことがあるので、その時の自分のありのままを出したほうが面白さにつながるんだなとラジオの中で学びました。
――東山さんは『東山奈央のラジオ@リビング』を2017年から続けられていますね。
東山:『@リビング』は長く続けさせていただいている番組ですが、その回から聴き始めた方にも平等に楽しんでいただけるよう、身内ネタで固めず、入り口を広く持っておくということをずっと大事にしています。私のおばあちゃんも番組を聴いてくれているんですけど、おばあちゃんにも伝わるような内容なら、いろんな方に楽しんでもらえるラジオになるんじゃないかと思っていて、「みんな知ってるよね」という前提で話すのではなく、「こういうものが流行っているらしいよ」という前置きを挟むことで、老若男女に伝わる番組になればいいなと思いながらやっています。
――長寿番組だからこそ、一見さんにも伝わるように敷居を低くしておくというか。また、アニラジのような相方がいるパターンではいかがですか?
東山:相方がいる場合は、先ほど美来ちゃんも言っていたように、勉強しすぎないことが大切かなと思います。知らないことが話題にあがったとき、新鮮に驚いて楽しんでいくことで、みんなが同じトピックで盛り上がれるのかなと。
あと、「面白い」とひと口に言っても、2人の掛け合いの中で生まれる「ワハハ!」と笑えるような面白さと、作品の裏話を聴いて「ほほう、なるほど」と興味深くなるような面白さ、アニラジはその両方を乗せるバランスが大事なのかなと思います。
東山奈央
――最後に、ご自身のキャラクターのこれから注目してほしいポイントも含め、視聴者のみなさんへメッセージをお願いします。
伊藤:歌種やすみ/佐藤由美子は、さまざまな困難にぶつかりながらも自分の夢に向かって突き進んでいくので、これからの展開がどうなるか、最終話まで見届けていただけたら嬉しいです。また、声優という職業のキラキラとした表側だけではなく、彼女の成長と努力を通じて、その裏側にある魅力もみなさんに知っていただけたらと思いますので、そんな面にも注目しながらぜひ最後までお楽しみください!
豊田:夕暮夕陽/渡辺千佳は、声優としてのプロ意識もちゃんとあるうえで、アイドル声優という立場にどう向き合っていいのか悩んでいる状態ですが、今後の物語の中で彼女の考え方にどのような変化が生まれていくのか、ぜひ注目していただけたらと思います。最初の印象はちょっと悪かったと思うんですけど(笑)、私にとって本当に愛しくてしょうがないキャラクターですので、長い目で成長を見守っていただけたら嬉しいです。
東山:柚日咲めくるは、これからさらに面白くなるキャラクターです。いろいろな波乱がすでに巻き起こっていますが、今後ますます“嵐を呼ぶ女”として物語に関わっていくことになるので、ぜひ最後までご覧いただきたいなと思います。また、私がパーソナリティを務める『声優ラジオのウラカブリ』という番組もスタートしますので、こちらも合わせてお楽しみください!
(取材・文・撮影:吉野庫之介)
テレビアニメ『声優ラジオのウラオモテ』は、TOKYO MXにて毎週水曜22時、BS日テレにて毎週土曜23時、AT‐Xにて毎週水曜21時放送。