90年代描く『ボクたちはみんな大人になれなかった』が2021年にも爆刺さりする理由
自分の信念を曲げて、意味もわからず頭を下げるような大人になんてなりたくない。おもしろい人間になりたくて、でもどうすればいいのかわからない。人がつくった作品を見ては、批評ばかりが鋭くなり、知識の量が自分を支えてくれると思っていた。11月5日(金)に劇場公開&Netflixで配信された映画『ボクたちはみんな大人になれなかった』は、そんな“イタいあの頃”を過ごした人にとって、刺さって抜けない1本だ。(文=嘉島唯)
【写真】単なるサブカル映画になりさがらない『ボクたちはみんな大人になれなかった』
/> /> /> /> 95が発売された怒涛の1年だ。調べてみると、phsもこの年にサービスが開始されたらしい。1993年にjリーグが開幕して以来、サッカーブームが続き、一方では「1999年に地球は滅びる」というノストラダムスの大予言がまことしやかに囁かれていた。
Site/proxy 1995年とはどんな年だったのか。阪神大震災が起き、地下鉄サリン事件が発生し、windows />
次ページ:他人事とは思えない物語に、心臓をギュッと掴まれる124分 Href="https://tersino
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1995年、雑誌の文通募集をきっかけに出会ったボクとヒロインの加藤かおり(伊藤沙莉)は、小沢健二という共通の音楽趣味から仲を深めていき、恋仲となる。佐藤は“普通”を嫌うかおりに認めてもらいたい一心で映像業界の末端で働くが、1999年が終わると同時にかおりとの恋愛も幕を閉じた。その後、佐藤はいくつかの恋愛を重ねるが、佐藤はいつまでもかおりを忘れられずにいる。
■“あの頃”を思い出していくストーリー