『DUNE』でさらに進化 “演技で心をわしづかみにする”ティモシー・シャラメの魅力
2021年。ハリウッドの貴公子と評されるティモシー・シャラメ、その“世界制覇”がますます確実なものになってきた。1995年生まれの現在25歳。幼少期から芸能界に籍を置き、クリストファー・ノーラン監督作『インターステラー』(2014)で主人公(マシュー・マコノヒー)の息子役を務めて注目され、『君の名前で僕を呼んで』(2017)で21歳にして第90回アカデミー賞主演男優賞にノミネート。日本国内でもブレイクを果たしたシャラメは、以降はNetflix映画『キング』(2019)などで主演を務めてきた。そしてついに、『DUNE/デューン 砂の惑星』(10月15日公開)で、メジャー・スタジオの超大作の主演に抜てき。今後も話題作が多数控えており、名実ともに“第2フェーズ”へと歩を進めた格好だ。本稿では、シャラメの出演作と共に彼の魅力を改めて考えてゆきたい。(文=SYO)
【写真】若い! 『インターステラー』プレミアでのティモシー・シャラメ
Php?url=ahr0chm6ly93d3cuy3jhbmstaw4ubmv0l2ltzy9kyi8ymtmxmdexntkymdawmdrfnjuwlmpwzw=="> Class="insert">『君の名前で僕を呼んで』 写真提供:aflo
/> Site/proxy />
次ページ:『dune/デューン もちろんただ美しいだけでは、栄枯盛衰が激しい映画界において君臨することは難しい。しかしシャラメの場合は、テクニック以上にハートを感じさせる演技で、観る者の心をわしづかみにする特性がある。『インターステラー』では、自分たちを置いて宇宙へと旅立つ父親への愛憎を体現。『マイ・ビューティフル・デイズ』(2016)では行動障害を抱える高校生が、教師に安らぎを求める姿を熱演した。『君の名前で僕を呼んで』の繊細な心情表現は言わずもがな、薬物依存症に苦しむ青年に扮した『ビューティフル・ボーイ』(2018)など、彼は「どうしようもなく愛を求めて“しまう”」ある種の未成熟さをものの見事に表現してきた。
特に『hot Class="title1">■観る者の心をわしづかみにする演技
Site/proxy Href="https://tersino Src="https://tersino Href="https://tersino Href="https://tersino Nights/ホット・サマー・ナイツ』は、その真骨頂といえるかもしれない。
Target="_blank"> /> Nights/ホット・サマー・ナイツ』 写真提供:aflo
『レディ・バード』 写真提供:aflo
そういった要素は、他の作品にも共通しており、『レディ・バード』(2017)では、主人公(シアーシャ・ローナン)がイケメンだと思ったらちょっと変なところがあって…というキャラクターをファニーに魅せた。主人公の成長において、“憧れの人”の幼児性が幻想を壊す、という通過儀礼的な側面を担っており、シャラメの「カッコいいのにカッコ悪い」魅力が大いに発揮された作品といえよう。ローナン&グレタ・ガーウィグ監督と再タッグを組んだ『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』(2019)では、優しさを纏った裕福な青年に扮している。思うようにいかない恋に苦悶する姿は、多くの観客の共感を呼んだことだろう。
『hot エル・ファニングと共演した『レイニーデイ・イン・ニューヨーク』(2019)ではルックスや佇まいは都会のこなれ感を醸し出しているものの、内面はまだまだ青い、という青年をキュートに好演。nyの街で「恋とは何ぞや?」と思い悩む様子は、等身大で嫌味がまるで感じられない。その都度壁にぶつかり、自分の未熟さを思い知り、一つずつ成長していくプロセス、そのグラデーションを自然体に演じ切るセンス。『キング』や『hot Class="insert"> 砂の惑星』とリンクするシャラメの新たなる挑戦と成長 /> Target="_blank"> Site/proxy 『レイニーデイ・イン・ニューヨーク』 写真提供:aflo
/> />
/> 砂の惑星』の日本公開にあたり彼に冠された異名「新時代のプリンス・オブ・ハリウッド」もかくやと思わせる。