ゾクゾクしてクスっと笑える不倫モノ 黒木華×柄本佑『わたとな』に心地よく振り回される

特集・レポート
2021年9月19日 19:00

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■ほんわか夫婦の静かなる心理戦は喜劇そのもの
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私の隣に座っていただけませんか?』製作委員会
/> />  こういった演出面での工夫はもちろん、主演2人の芝居も見逃せない。
『先生、私の隣に座っていただけませんか?』より (c)2021『先生、 /> /> Php?url=ahr0chm6ly93d3cuy3jhbmstaw4ubmv0l2ltzy9kyi8ymtkwotaxotexmzexntnfnjuwlmpwzw=="> Class="insert"> />  黒木と柄本が基本的にほんわかした雰囲気をまとっているからこそ、物語に抜け感が生まれているのだ。さらに、黒木がミステリアスで底の知れない静かな狂気を、柄本が手のひらで転がされるコミカルさを見事に体現している。
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/>  一方、不倫をした夫・俊夫は、断罪されるべき存在であるにも関わらず、どこか憎めない存在だ。不倫しているのに、佐和子を見下しているようには見えないし、佐和子の仕事のサポートをしたり、帰省に付き合ったりしても、文句や嫌味を言わない。同業者であるにも関わらず、佐和子の仕事に嫉妬することもない。
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 堀江監督がオフィシャルインタビューで「不倫=どろどろしたものという印象が強い中で、自分が手掛けるなら、シリアスだがコメディ色もある不倫ノを描きたいと思っていた」と語るように、本作は痛快さが全面に押し出される。

次ページ:佐和子が狂気を表すのは、常に紙の上…劇中に登場するマンガの存在感 /> /> Site/proxy Href="https://tersino  黒木演じる佐和子は、締め切りをきっちり守り、編集者の意見をしっかり聞くキャラクターだ。真面目で内気な彼女は、黒木の雰囲気にぴったりとハマる。教習所で自動車のアクセルを踏むのをためらう表情は、庇護欲すらかきたてられる。
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嘉島唯(ライター)

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