『深夜食堂』松岡錠司監督、深夜ドラマの映画化に勝算あり!小林薫にも全幅の信頼
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「ぐぅー」とお腹が鳴ってしまうような料理と、心温まる人間物語が魅力のドラマ『深夜食堂』が3年ぶりに帰ってきた。これまで同様、小林薫が「めしや」のマスターを務め、個性あふれる常連客たちとの心地よい距離感を演出する。そんな魅力的な本作の指揮をとる松岡錠司監督に制作秘話や、来年1月に公開される劇場版の話を聞いた。
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これまで2シリーズ、20話に渡ってハートフルストーリーを展開してきた『深夜食堂』。原作は「ビッグコミックオリジナル」で連載中の人気コミックだが、その題材を松岡監督をはじめ、山下敦弘監督、小林聖太郎監督ら、そうそうたる面々が魅力的に味付けしてきた。
「監督、脚本家が一同に集まって、約200話ある原作の中から、それぞれピックアップした作品をホワイトボードに書くんです。その中からどれをやりたいかを聞いて、今、どの監督がどの題材を撮るのが適しているのかを考えて、僕が振り分けます」と松岡監督は制作工程を語る。まさに『深夜食堂』の総監督とも言える存在だが、本人は「単純にでしゃばりなんですよ」と笑い飛ばす。
第3シリーズでは、2014年のモスクワ国際映画祭において、映画『私の男』で最優秀作品賞を受賞した熊切和嘉監督も参戦している。「僕自身、担当する話が多く、時間に忙殺されてしまったり、新しい血も入れたいということもあって、熊切に『助けてくれないか』って頼んだんです。今シリーズのゲストの中で最も若い人が演出する、ざらついた青春の挫折と回復がテーマの作品を担当してもらいました」。