変化し続けるムロツヨシ 原動力は“自分に飽きてしまう怖さ”
20年前には想像できなかった現在。それでもムロはアクセルを踏むことを緩めない。「ありがたいことに少しずつ、お仕事を任される責任が大きくなってきています。でも安定を求めてしまうと、いままで通りの結果しか得られない。より面白く、よりなにかしらいい形を作りたいと思っています。もし変わってダメだったら、元に戻せばいい。試せる場がある限り、勇気をもってやろうと思っています」。
変化していくことの大きな理由は“自分に飽きてしまう怖さ”があるというのだ。
「『勇者ヨシヒコ』の第2シリーズが終わったぐらいのとき、求めていただける役柄が偏っているなと感じたことがありました。それはそれですごくありがたいことなのですが、自分が自分に飽きてしまって、変化しようと思っても、そちらにいくのに時間が掛かってしまったんです」。
『Iターン』でも、思う存分「無茶なことができた」と笑顔を見せたムロ。「これまでは引っかき回す役が多かったのですが、この作品では思う存分、真正面から逃げずに受ける芝居ができました。ありそうでない、なかなか珍しい役柄だったので楽しかったです」。
常に攻め続ける姿勢――これからも、まだまだ新しいムロの表現が堪能できそうだ。(取材・文・写真:磯部正和)
ドラマ24『Iターン』は、テレビ東京系にて7月12日より毎週金曜24時12分より放送。