あいみょん、期待してくれるのは「すごくうれしい」 周囲の気持ちをチカラに
今もっとも勢いのあるアーティストといっても過言ではないシンガーソングライター・あいみょん。劇場版『クレヨンしんちゃん』シリーズ最新作『映画クレヨンしんちゃん 新婚旅行ハリケーン ~失われたひろし~』では「野原一家の始まりの歌」というテーマで『ハルノヒ』を書き下ろした。近年、映画・ドラマなど映像作品とコラボし主題歌を務めることも多くなったあいみょんだが、こうした活動は非常に大きな意義があるという―。
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「小さい頃からとにかく『クレヨンしんちゃん』が大好き」と語るあいみょん。だが一方で「取材とかだと、たいていどんな人でも『昔から大好きでした』とは言いますよね」と笑う。だからこそ「もちろん言葉でも表しますが、曲で“大好き”を表現することがシンガーソングライターならではだと思う」と熱い思いを曲に詰め込んだ。
書き下ろした『ハルノヒ』の歌詞。最初に出てくるフレーズは「北千住駅のプラットホーム」。『クレヨンしんちゃん』ファンならご存知、ひろしがみさえにプロポーズした場所だ。「今作は、テーマである家族愛はもちろん、ひろしとみさえの夫婦愛が色濃く描かれた物語。目一杯野原家に寄り添う中で、今までの『クレヨンしんちゃん』の映画になかったような曲を作りたかったんです」。
あいみょんの言葉通り『ハルノヒ』はひろしとみさえの愛、そして未来に訪れるしんのすけやひまわりという家族も連想させる。劇中のクライマックスシーンで映像と交じりあう展開は号泣ものだ。あいみょんも「本当にこんなにすてきな作品に携わらせてくれてありがたい」としみじみ語る。
本作をはじめ、映画『音量を上げろタコ!なに歌ってんのか全然わかんねぇんだよ!!』(2018)、『さよならくちびる』(5月31日公開)など、近年映像作品とコラボする機会が多い。「普段の曲はゼロから作り出しますが、こういうタイアップ曲はストーリーがあったり、台本やキャラクターが存在したりします。そこからヒントをいただいたりできるし、フレーズも自分のワードセンスでは絶対出てこないようなものに出会える。『ハルノヒ』の“北千住”なんて言葉は、『クレヨンしんちゃん』と出会わなければ、一生出てこなかった」と新しい引き出しを得られる有意義なことだという。