染谷将太、「映画作りに国境はない」初の海外進出で実感
ところで、セットを超えて1つの町を作ってしまうスケールの大きさ、ワンシーンごとに俳優陣を交えてモニターをチェックする徹底した映像へのこだわり、カイコー監督ならではの大胆かつ緻密な映画作りは、染谷の心に何を残したのか。「撮影中から、壮大な現場で、壮大なお芝居が繰り広げられることは感じていましたが、スクリーンを通すことによって、さらにそれが大きくなって、ものすごいドラマを体中に食らった、という感じですね」と、その作品力に圧倒された様子。
ただ1点、今回の海外進出によって「安心したこと」があったという染谷。「スケールの大きさは、カイコー監督だからこそ実現できた特別なケースですが、映画作り自体、やっていることは日本も中国も変わらないんだな、ということを改めて実感しましたね。映画はまさに共通言語」と思いをかみしめる。さらに、「これを機に海外を目指して何かに取り組んでいることは全くないですが、映画作りに国境はないので、役者として呼ばれればどこへでも行きたいし、オーディションも積極的に受けたい」と意欲を見せる染谷。いずれにしても、映画『空海―KU‐KAI― 美しき王妃の謎』は、俳優・染谷将太にとって大きな財産になったことは間違いない。(取材・文・写真:坂田正樹)
映画『空海―KU‐KAI― 美しき王妃の謎』は全国公開中。