『侠飯』榊監督、グルメシーンは「ご飯がおいしいことが大事」 芝居と料理の関係性
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さらに、柚木からは「ただ『お料理をおいしそうに』だったらいいんですが、そのレシピをホームページに載せるということだったので別の緊張感がありました(笑)。視聴者が見て作ることを考えると、どこに味を寄せていけばいいのかすごく悩みました。男性好みがいいのか、大人好みなのか、学生向けなのかと…」と、メニュー作りの観点からの苦労も明かされた。
こうして出来上がった、必見のグルメシーンだが、榊監督からは「(柄本)時生の箸の持ち方が汚い」というぼやきも…。「放送当時、ツイッターなどでもそれは視聴者から指摘されてて、『これは役作りですから』って反論してました…(苦笑)。時生に『なんとか最終話だけかっこよくやってくれ』って伝えて、なんとか誤魔化したんですけど」。
一方で、生瀬については「新たなイメージのキャラクター」と絶賛。「チャーミングで小悪党といったようなイメージのキャラクターを演じることが多い生瀬さんですが、今回は全く話さない。こんなに話さない生瀬さんはなかなかないと思います。そういう意味で、よかった。かっこよかった」。さらに、三浦についても「三浦くんは、時生と生瀬さんの間に入って、引っ掻き回す役なんで、強面の火野がチャーミングになってきたらいいかなと思っていたら、途中から彼自身が暴走しだした(笑)。どんどん可愛いキャラクターになっていて、あれがよかったのか、ちょっと反省するところはあります(笑)。でも、二丁目界隈の男性からは、三浦のファンが増えたそうで、それは彼にとっても新境地になったと思う」と賞賛した。
「順調に、綿密に愛をこめて作ったんで、どこも恥じることはない」と榊監督が胸を張る本作。人間ドラマと真似したくなるおいしそうな料理に、目を奪われてもらいたい。(取材・文・写真:嶋田真己)
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