サイモン・ペッグ、溢れる“スタ・トレ愛”告白も「オマージュに傾倒し過ぎない」を意識
さらに、「絆に対して試練を与えることによって、単なる宇宙探査を超えた何かが見えてくるんじゃないか、そういう発想からこのアイデアが生まれた」と語り、タイトルの『BEYOND』に込めた思いを明かした。一度、分解されたクルーたちが、苦難を乗り越え再結集し、新たなスタートを切る。このプロットなら、コアなファンも、初心者も、グッとくるポイントに相違はあっても胸アツになれる。溢れるスタ・トレ愛を惜しみなく注ぎながらも、その一方で、「イチゲンさんはお断り」というファン映画に固守しなかったサイモンの“コントロール力”には脱帽だ。
ところで、『ミッション・インポッシブル/ローグ・ネイション』の撮影を終えたあとのインタビューで、「もっと体を張ったスタントをしたかった」と語っていたが、今回、自身が脚本を担当していた利点を活かし、「トライしてみたいアクション」をこっそり忍ばせたりしたのだろうか。「(大笑いながら)そうだね、スコッティが魚雷のような宇宙船から脱出したときに、落下するシーンがあるんだけど、あれができたことには満足しているよ。本物の崖ではなかったけれど、60フィート以上の高いところでリハなし、一発本番でやりきった」と満足げに語ってくれた。(取材・文・写真:坂田正樹)
映画『スター・トレック BEYOND』は公開中。