『最愛』×宇多田ヒカルの世界観に涙腺崩壊 「君に夢中」な名場面プレイバック
◆第7話 「このままでええんか!」梨央と大輝を引き合わせる優
金曜ドラマ『最愛』場面写真 (C)TBS
第7話で大輝は捜査一課から生活安全課への異動を命じられる。一方、不起訴となった優は姉の梨央と一緒に暮らすことになり姉弟は新たな生活をスタートさせる。大輝と再会した優は、そこで大輝が異動させられたことを知る。梨央が大輝の異動を知らないことや、大輝自身が梨央について「もう会うこともないやろうし…」と寂しげにつぶやく姿を見た優は、2人を引き合わせることを決意する。夜、優に呼び出された大輝は、梨央と再び顔を合わせる。少し離れた場所から大輝と梨央が見つめ合う姿に、主題歌のイントロが重なる。帰ろうとする大輝。引き止めない梨央。優はそんな2人に「このままでええんか!」「逃げたってなんも変わんないぞ!」と言葉を浴びせる。2人の幸せを心から願う優の言動と宇多田の歌声が相乗効果で涙を誘う。
◆第8話 「家族だと思ってる」加瀬が注ぐ梨央への無償の愛
金曜ドラマ『最愛』場面写真 (C)TBS
第8話では、真田ウェルネスに寄付金詐欺疑惑が浮上。そして専務の後藤(及川光博)が失踪する。不正の全容を解明するために梨央と加瀬は後藤が潜伏している海沿いの町を訪れる。後藤が隠れていた部屋で、残された大量の書類を精査する2人。母・梓が後藤1人の責任でことを済ませようとすることに失望する梨央。事件以降、次から次へとトラブルに見舞われる梨央は思わず「もう疲れた…」とポツリ。励ます加瀬に対して、梨央は「なんでいつも私の味方してくれるの…?私のことどう思ってるの?」と問いかける。これに加瀬は「家族だと思ってる」と返すと「幼い頃に家族を失ったつらさはわかるから…」と応える。加瀬のこの言葉をきっかけに流れるイントロ。主題歌にのせて描かれるのは、梨央への無償の愛を吐露する加瀬の姿だ。
◆第9話 「娘も真田家の人間も誓って殺人には関わっておりません」母・梓の覚悟
金曜ドラマ『最愛』場面写真 (C)TBS
物語も大詰めを迎えた第9話。寄付金不正疑惑が大々的に報じられ、加えて梨央が殺人事件の重要参考人となったことまで暴露されてしまう。開発中の新薬が承認を得られるところまで漕ぎつけた梨央を守るため、梓は単独で記者会見を開き、疑惑がおおむね事実であることを認めつつも、全責任が自分にあること、この件に梨央が関与していないこと、そして梨央や真田家の人間は殺人事件に関わりがないことを明言する。梓が真剣な表情で「娘も真田家の人間も、誓って殺人には関わっておりません」と訴えると主題歌のイントロが聞こえてくる。梓が単身警察へ出頭しようとするシーンを、宇多田の歌声がよりエモーショナルに彩っていく。
こうして振り返ってみると、どの場面も静かに優しく、でも感情を激しく揺さぶる、登場人物の覚悟や“最愛”が伝わってくるような名場面ばかり。いよいよ迎える最終回では、どんな場面で「君に夢中」が流れ始めるのか。『最愛』×「君に夢中」が織りなす世界観に浸りながらその時を待ちたい。(文:スズキヒロシ)
『最愛』最終回は、TBS系にて12月17日22時放送。