BORDERLESS A ぇ! group デビューまでのキセキ
このシリーズはA ぇ! group の歩みを軸にメンバー5人の試行錯誤と成長を描くほか、数々の未公開映像を紹介。メンバーそれぞれのロングインタビューでは、これまで語られてこなかった“本人たちだけが知るエピソード”が次々と明かされる。
2024年3月、関西出身のアイドル・A ぇ! groupが大きな夢をつかんだ。京セラドームのステージに2日間立ち、自分たちの言葉でCDデビューを発表。詰めかけた延べ10万人のファンに祝福された。
一方、バックステージには、関西ジュニア出身のなにわ男子やKing&Princeの永瀬廉、そしてSUPER EIGHTのメンバーがA ぇ! group の門出を祝うために集結。口々にこんな言葉を贈った。「よくやった!」、「よくここまでがんばった!」。
それは、A ぇ! group がこの日にたどりつくまでの道のりが、まさに山あり谷ありの険しいものだったからだ。
映像が記録され始めたのは2018年。長く停滞気味だった関西ジュニアからなにわ男子が誕生して注目を浴びるなか、A ぇ! groupは当時まだ結成されておらず、いわば“寄せ集め”のようにバンド活動をしているに過ぎなかった。
――しかし、5人には際立つ個性があった。センターでギター担当の正門良規は志が高い男。プロにも評価される演奏を目指してテクニックを磨く。キーボードの小島健は、もとは嫌々事務所に入ったものの“笑い”に喜びを見出し、コントの台本も書く異才。ドラム担当の佐野晶哉は学校で本格的に音楽を学び、劇団四季のステージにも立ったほどの音楽エリートだ。サックスの草間リチャード敬太は、一度はアイドルの道を諦めながらも復帰し、ダンスと笑いを追究する人情家。そして、グループの“もう一人のセンター”末澤誠也は、圧倒的な歌声とダンスの実力を持ちながら、長らく活躍の場を見つけられずに彷徨(さまよ)っていた苦労人だ。
そんな5人に光を当てたのが、SUPER EIGHTの大倉忠義と横山裕。当時の関西ジュニアで新たな才能の発掘と育成を担っていた彼らの後押しで、2019年2月にA ぇ! groupが結成。デビューを目指すためのスタートラインに立った。
ところが2020年、コロナ禍が世界を襲い、5人の道のりは厳しいものになっていく。デビューがようやく遠くに見えてきた頃、9日間15公演の大事なコンサートがすべて中止という憂き目にもあった。
それでも5人は、A ぇ! groupが目指す未来をひたすら話し合い、絆を深めた。ときには互いが家に帰ってもなお、電話で語り明かした夜も…。そうして結成から5年が経ち、彼らはついにCDデビューの扉を開いた――。
番組のナレーションは、西畑大吾(なにわ男子)が担当。