『ブルーロック』は「自己啓発本でもある」 島崎信長&浦和希が語る“強烈なセリフ”の本質
累計発行部数3000万部超を誇る大ヒット漫画『ブルーロック』。「エゴ」をテーマに日本全国の高校生フォワードが熾烈(しれつ)なサバイバルを広げるサッカー漫画で、テレビアニメ化に続き、劇場版の制作と破竹の勢いで成長し続けている。ただこの劇場版、ただの映画化ではない。『ブルーロック ‐EPISODE 凪‐』を原作に、本編/テレビシリーズの物語を別視点で描きつつ、さらなる物語/キャラクターの深掘りを計るファン垂涎(すいぜん)の内容となっている。本編の主人公・潔の前に立ちはだかる天才・凪と仲間たちにはどんな物語があったのか――。テレビシリーズから続投する凪誠士郎役・島崎信長と、第十八回声優アワードで主演声優賞を受賞したばかりの潔世一役・浦和希が、作品の魅力や収録の舞台裏を熱く語り合った。(取材・文=SYO/写真=小川遼)
【動画】「自分勝手=エゴではない」 名言飛び交う、島崎信長&浦和希『ブルーロック』対談
島崎:自分たちと重なるところはあるよね。特にこうやって主演やメインのキャラクターを務める役者は、各々エゴを持っているものだと思います。「エゴ」と言うと悪いもののように聞こえるかもしれませんが、自分勝手=エゴではない。チームのためのエゴというものも存在しますから。
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――『ブルーロック』の特徴として「うるせぇよ天才 浦:すごく分かります。
島崎:僕個人でいえば「こんなセリフは経験がない!」というのはないといえばないし、あるといえばある、といった感じです。僕は「世界を滅ぼす」も「おはよう」も、どっちのセリフもあまり特別と思わずに演じています。例えば「世界を滅ぼす」と聞くと突拍子もない言葉に感じますが、日常生活を送っている中で「全部滅びちゃえばいいのに」と思うことってありますよね。その思考自体は魔王でも高校生でも同じですし、「おはよう」という、あいさつはどちらもするものだと思います。
/> Target="_blank"> Php?url=ahr0chm6ly93d3cuy3jhbmstaw4ubmv0l3ryzw5kl2ludgvydmlldy8xndu0mdkvmg==">次ページ:「主人公が凪になっちゃうんじゃないか」 浦が感じた島崎が演じる凪の“強さ” /> /> /> Href="https://tersino /> Class="title3">――『ブルーロック』は“史上最もイカれたサッカー漫画”の異名を持つ作品です。お二人はこの作品に出会った際、どういった点に斬新さや面白さを感じたのでしょう。
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島崎:まさに凪が言われるものですね。
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/> Class="insert">浦が演じる潔世一 (c)金城宗幸・三宮宏太・ノ村優介・講談社/「劇場版ブルーロック」製作委員会
――お二人のお話、とても共感します。例えば「再現性のないスーパーゴールには価値がない」など、自分自身の仕事論にも落とし込める思考やセリフが多いですよね。
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――『ブルーロック』を見ていて、特異な環境に置かれていても各々に生々しさを感じるな、と思っていたのですが、今のお話を聞いて非常に納得できました。
浦:潔のセリフの中でずっと残っているものが「俺は俺のゴールで勝ちたい」です。“ゴール”という単語を他のものに置き換えたとしても、なかなか言う機会も思う機会もないものだと感じます。やっぱり「みんなで頑張ろう」というロジックのものが多いですし、このセリフに出会うまで「自分の力で何かを成し遂げたい」と思っちゃいけないと勝手に思って避けていたところがあったのですが、潔を演じる中で「思って/言っていいんだ」と気付けました。
Class="title1">■原初の欲求にある“エゴ”
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