“浪速のロッキー”の異名で活躍した元プロボクサーで俳優の赤井英和の軌跡を追うドキュメンタリー映画『AKAI』より、本予告映像と場面写真が解禁された。

　俳優・タレントとして、世代を超えて愛されている赤井英和。彼はかつて1980年に鮮烈なデビューを飾ったプロボクサーで、戦績は21戦19勝16KO2敗。もっと前へ、もっと強く。ひたすら、どつき倒す。倒れても、立ち上がる。その歩みを止めない戦とうスタイルは多くの人々から支持を集め、大阪市西成区生まれの彼は当時「浪速のロッキー」と呼ばれた。本人は純粋にボクシングを愛し、相手を“どつきまくった”だけ。その姿勢は40年の時を経た今も変わらない。

　本作は、アメリカで映像を学んだ経験を持つ赤井の息子で現役のプロボクサー・赤井英五郎が監督と編集を務めた作品。赤井の俳優デビュー作『どついたるねん』（1989）を手掛けた阪本順治監督が全面協力している。再起不能のダウンから復活を遂げ『どついたるねん』で主演として自分自身を演じる姿、世界王者に挑戦した「ブルース・カリー戦」や引退の引き金になった「大和田正春戦」の息をのむ迫力の映像、貴重なインタビューなどを収めている。

　本予告映像は、赤井が積み上げた数々のKOシーンや当時のインタビュー、トレーナーのエディ・タウンゼントとの熱いやり取り、赤井の俳優デビュー作『どついたるねん』の映像、そして、コロナ禍の自粛期間中に撮影されたおちゃめなインタビュー映像などで構成されたもの。どんな時も明るく、強さを求めて前に進み続ける生き方は、俳優になった現在も変わらない。現在の赤井とボクサー時代の赤井とのギャップを感じさせると同時にその人柄にも魅了され、本編を期待させる予告となっている。

　6人もの世界チャンピオンを育てた伝説のボクシングトレーナー、エディ・タウンゼントから学んだ、どつきまくるスタイルで12連続KOの記録を持つ赤井。今回の場面写真では、当時、リングサイドでエディが「C’MON!!　AKAI！」と赤井に喝を入れ指導する姿、大和田正春戦から生死をさまよい復活を遂げたもののボクサー引退を余儀なくされ、寂しげな表情を見せる赤井の姿が切り取られている。さらに、現役時代のニュース映像、赤井の俳優デビュー作『どついたるねん』の劇中カットやメイキング写真も収めている。

　映画『AKAI』は、9月9日より全国公開。