女優の吉岡里帆が主演し、中村倫也、柄本佑、尾野真千子らが共演する映画『ハケンアニメ！』より、登場人物たちが自分の“好き”なものに対して真っ直ぐに向き合う“胸熱”本予告映像と本ポスターが解禁。併せて本作の主題歌が、川谷絵音がプロデュースするバンド・ジェニーハイの楽曲「エクレール」に決定したことも発表された。

【動画】『ハケンアニメ！』本予告

　直木賞作家・辻村深月による同名小説（マガジンハウス）を実写化する本作は、世界が注目する日本のアニメ業界を舞台に、最も成功したアニメの称号＝「覇権（ハケン）」を手にするべく奮闘する人々の姿を描くお仕事ムービー。監督は『水曜日が消えた』の吉野耕平が務める。

　地方公務員からアニメ業界に飛び込んだ斎藤瞳（吉岡）は、連続アニメ『サウンドバック奏の石』で夢の監督デビューが決定。だが気合いが空振りし、瞳を大抜てきしたプロデューサーの行城理（柄本）はビジネス最優先。「なんで分かってくれないの！」と憤るが、日本中に最高のアニメを届けたいという思いを胸に奮闘する。

　そんな瞳と覇権を争う最大のライバルは、憧れのスター監督・王子千晴（中村）の復帰作となる『運命戦線リデルライト』。王子は過去にメガヒット作品を生み出したが、その過剰なこだわりとわがままぶりで監督降板が続いていた。そんな崖っぷちの王子を8年ぶりに監督復帰させる大勝負に出たのは、プロデューサーの有科香屋子（尾野）。有科も王子の超わがままに振り回されながら悪戦苦闘する。そんな中、瞳は個性的な仲間たちと共に、アニメの頂点【ハケン（覇権）アニメ】の称号を手にするべく、激烈な“戦い”に身を投じていくが―。

　本作の主題歌は、ジェニーハイによる書き下ろし新曲「エクレール」。ジェニーハイは、ドラムに小籔千豊、ベースにくっきー！（野性爆弾）、キーボードに新垣隆、ボーカルに中嶋イッキュウ（tricot）、ギター＆プロデュースで川谷絵音（ゲスの極み乙女。／indigola End）という、個性的なメンバーから成るスペシャルバンド。ゲスト・ヴォーカルとして声優の高野麻里佳が参加するほか、本作の劇中アニメ『サウンドバック奏の石』と『運命戦線リデルライト』で声優を務めた、梶裕貴、潘めぐみ、高橋李依、花澤香菜といった豪華声優陣も掛け声で参加している。

　本予告映像は、新人監督の瞳（吉岡）が「観てくれた人に魔法をかけられるような作品を作りたい」と真剣な表情で語るシーンからスタート。そして、瞳を振り回すクセ者プロデューサー・行城（柄本）、スランプ中のワガママな天才監督・王子（中村）、王子の才能に人生をかける敏腕プロデューサー香屋子（尾野）が、それぞれのアニメ制作への想いをぶつけるシーンが映しだされていく中、瞳が王子に「私、負けません。全部勝って、覇権を取ります！」と宣言。二組の監督＆プロデューサーの【ハケン（覇権）アニメ】を賭けた闘いが始まる。

　その後は、もうあとがない瞳が、行城や周りのスタッフたちと時にぶつかり合いながら一心不乱にアニメを作り上げていく姿と、王子と香屋子の作品作りに対する真摯な想いが、主題歌「エクレール」にのせて、時に劇中アニメの映像とシンクロしながら、テンポよく描かれていく。登場人物たちが自分の“好き”なものに対して妥協せず真っ直ぐに向き合う姿に、思わずエールを贈りたくなるような“胸熱”な予告に仕上っている。

　本ポスターには、瞳・王子・行城・香屋子のほか、アニメーター、脚本家、編集、声優、宣伝マンなどアニメ業界を盛り上げるキャラクターたちも登場。中央には「好きを、つらぬけ。」というコピーが添えられており、様々な仕事人たちの熱い思いが伝わってくるようなデザインとなっている。

　映画『ハケンアニメ！』は、5月20日より全国公開。

＜川谷絵音・吉岡里帆・高野麻里コメント全文＞

■川谷絵音／ジェニーハイ（主題歌「エクレール」作詞・作曲・編曲担当）
映画がとにかく面白くて、それに負けない曲を作ろうと気負ったせいで何回もボツにしてしまいました。“ポップスとは何ぞや”を今までで一番考えた気がします。その苦難のせいか結果的にアニメ業界で覇権を取るべく葛藤する登場人物たちにより感情移入できた気がします。
声優の皆さんにも楽曲に参加して頂き、これまでにないポップなジェニーハイが誕生しました。是非映画と共にお楽しみ下さい。

■吉岡里帆（斎藤瞳役）
初めて聞いた時、思わず“可愛い”と声が出ました。作中アニメーションの色感と通ずる所があり、ピュアで熱量のある音が劇場を出た時に気持ち良く余韻として残りそうだなと思います。エクレアは本編でも登場し、心情を伝える大切なアイテムです。映画に出てくるエクレアを思い出しながら聴くとまた違った良さを感じられるかと思います。素敵な主題歌を作って頂き、一出演者としてとても嬉しいです！

■高野麻里佳（主題歌「エクレール」ゲスト・ヴォーカル）
初の映画で主題歌まで参加させていただき、とても光栄に思います。「エクレール」は経験したことのないテクニカルなレコーディングをしました。完成音源のパワーに、ジェニーハイさんが作り出す音楽の凄さを見せつけられた気がします。クリエイターなら誰もがグッときてしまう、歌詞にも注目してほしいです！