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池松壮亮&オダギリジョーが兄弟役 石井裕也監督最新作ティザービジュアル解禁

映画

 俳優の池松壮亮が主演を務め、オダギリジョーや韓国女優チェ・ヒソを共演に迎える石井裕也監督作『アジアの天使』が、7月2日より公開されることが決定。ティザービジュアルと場面写真が解禁された。

【写真】池松壮亮&オダギリジョーが兄弟に『アジアの天使』フォトギャラリー

 本作は、それぞれが心に傷を持つ日本と韓国の家族がソウルで出会い、新しい家族の形を模索する人間ドラマ。95%以上のキャスト、スタッフが韓国チーム、ロケもすべて韓国で行われたという、優しさと力強さが調和した意欲作だ。現在開催中の第16回大阪アジアン映画祭のクロージング作品として、3月14日にワールドプレミア上映される予定。

 監督は『舟を編む』で日本アカデミー賞監督賞を最年少で受賞し、その後も『映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ』『町田くんの世界』と日本ではすでに若き映画作家として名を馳せている石井が務め、彼と数々の作品でタッグを組んできた池松が主演する。池松の兄役には韓国でも絶大な人気を誇るオダギリジョー。韓国映画界からはヒロインとして『金子文子と朴烈』(2017)で長編映画初主演を務め、多数の映画賞を受賞した実力派女優チェ・ヒソが参加する。

 ひとり息子の学を持つ青木剛(池松)は病気で妻を亡くし、疎遠になっていた兄(オダギリ)が住むソウルへ渡った。「韓国で仕事がある」と兄から告げられていたが、兄の生活はその日暮らしで貧しく、想像していたものとは違った。ほとんど韓国語も話せない中、怪しい化粧品の輸入販売を手伝う羽目に。

 一方、ソウルでタレント活動中だが、市場のステージで誰も聞いていない歌を歌う仕事しかないチェ・ソル(チェ・ヒソ)は、所属事務所の社長と関係を持ちながら、自分の歌を歌えない環境やうまくいかない兄や妹との関係に心を悩ませていた。事業に失敗した青木と兄、学たちと、資本主義社会に弾かれたソルと兄、妹たち。どん底に落ちた2つの家族はやがて、共に運命を歩んでいき、奇跡を目の当たりにすることになる…。

 ティザービジュアルは、日本と韓国の家族が海辺に佇み空を見上げている姿を切り取ったもの。ソウルで出会い、新たな家族の形を模索する彼らの眼差しの先にあるものとは…。場面写真は、日韓のキャストが集結した場面などを収めている。

 今年1月、釜山国際映画祭主催による<アンニョン>プロジェクト(新型コロナウイルスにより各国の映画産業が大きな影響を受ける中、オンラインで同時代を生きる映画人同士がつながり、お互いの悩み事や日常生活の変化について気軽に話してみようという企画)の一環で、池松、オダギリ、チェ・ヒソがオンライントークを実施。そこで池松は「日本と韓国のスタッフが一緒に映画を撮るにあたり、韓国の皆さんは本当に温かく僕たちを迎えてくれて、日韓の関係性がこの映画でより良い作用が生まれればと思います。そして、世界中の人たちが家族と会えなかったり、心の距離も離れてしまった今こそ、この映画を公開できることの意味がすごくあるのではと思っています」とコメント。

 オダギリは「この映画はいくつもの困難を越えて完成しました。石井監督はいつも、何かに挑戦し、闘う姿勢を崩しませんが、今回はいつも以上に苦しんだのではないかと思います」と語り、「世の中の困難を乗り越えた向こうに、朝日なのか夕日なのか、希望の光のような映画を観たいと思いませんか?」と呼びかけた。チェ・ヒソは「石井監督は『この映画には国籍がない』と言っていました。この映画は国境を越えて痛みを共有する2つの家族の物語です。そして今、私たちはコロナの苦痛を共有していますので、すべての人にとってタイムリーな家族の映画になると思います」と語っている。

 映画『アジアの天使』は7月2日より全国公開。

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