大黒摩季、酒井法子と「碧いうさぎ」以来25年ぶりタッグ 『空蝉の森』主題歌入り予告公開
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2014年に撮影され、今年2月5日より全国順次公開される酒井法子の主演映画『空蝉(うつせみ)の森』より、大黒摩季が歌う主題歌「OK」入り予告編と場面写真が解禁。併せて、かつて酒井のヒット曲「碧いうさぎ」のコーラスを担当し、本作で酒井と25年ぶりにタッグを組む大黒のコメントも公開された。
【動画】大黒摩季が歌う主題歌入り『空蝉の森』予告編
“酒井法子の幻の主演作”と称される本作。酒井は、雄ゼミと違い鳴けない雌ゼミのように、泣けずに1人でトラウマを抱えてきたミステリアスなヒロイン・結子を熱演する。監督は、映画『無垢の祈り』『私の奴隷になりなさい』の亀井亨。
3ヵ月の失踪後、突如帰宅した妻・結子(酒井)を、夫・昭彦(斎藤歩)は「別人」だと主張。退職直前の失踪課の假屋警部(柄本明)は、新人刑事に「あの家の防犯カメラは、外向きでなく内側向きだった」と指摘する。そんな中、結子は夫の精神カウンセラー・山井(西岡徳馬)に「夫は祖父の遺産をもらえなくなるから、私が戻ってきたら困るはず」と相談。結子の前に夫の女(長澤奈央)まで現れる一方、失踪者を調べるのが趣味のフリージャーナリスト・青柳(金山一彦)は、島で民宿を営む佐藤(角替和枝)に会いに行き…。
予告編は、失踪後警察に保護され帰宅した結子が、夫の昭彦から「今まで、どこでどうしてたた?」「どこから記憶ないんだ?」と問い詰められる場面、「この人は私の妻じゃないんです」と言い放つ昭彦に「どうしたら、信じてくれる?」と問いかけるシーンから始まる。昭彦に対し、假屋警部は「2、3日過ごしてみて、『やっぱり別人だ』っていうんでしたら、弁護士さん呼ぶとか、DNA鑑定を考える、ってことでどうでしょうか」と提案する。
そんな状況の中結子は、假屋警部に「主人はかかりつけの精神カウンセラーがいるくらいで、私では手が付けられない時があるんです」、精神カウンセラー(西岡)に「私が戻ってきたら(夫は)困るんです。祖父の遺産がもらえなくなるからです」と訴える。後半からは、「彼女を呪縛する事件の真相が暴かれる時、慟哭が遠く聞こえる」というキーフレーズが映し出されるのに続き、登場人物たちそれぞれの衝撃的な場面が展開。終盤では大黒の主題歌「OK」が流れる中、結子が昭彦に「蝉のぬけがらで、雄雌が分かるの知ってる?」と問いかけ、「雌が鳴かないのは知ってる」と昭彦が答えると「雌は鳴けない」と言う意味深なシーンに続き、結子が駅のホームに立っている場面で幕を閉じる。
主題歌を担当した大黒は「『ずっと誰にも何も言えなくて。もう何もなくて。どこにもいる場所がなくて…。ごめんなさい…』。お話を頂いたとき選曲する為に試写を見せて貰い、この台詞が胸に突き刺さりました。 まるで生きていてごめんなさい、と言わんばかりに何度も『ごめんなさい』と謝るのが癖のような結子。泣けない雌蝉の様に孤独の扉の内側で密やかに燃える情念。愛・運命という呪縛の中で、いっそ心など捨ててしまいたいと思う局面は、女性ならば一度は触れる境地だと思います」とヒロインへの共感あふれるコメント。
そして「そんな結子を無償の愛で抱き締めてあげたい、一瞬でも憎しみの緊張感から解き放ってあげたい、そう思い、映画の色に沿ったブルージー&Minorの楽曲もありましたが、あえて希望感のもとにゴスペルという絶対的な声の包容力で痛んだ心を抱き締めてくれるこの楽曲を聞いて頂きました」と主題歌に同曲を選んだ経緯を明かした。
続けて「そしてふと、25年前に酒井さんのヒット曲『碧いうさぎ』のコーラスをやらせていただいたことを思い出しました。お互いまだ夢という光輝くものしか見てなかった碧い頃…。四半世紀の時を経て再びご一緒するなんて、未来とはやっぱり素敵なものですね」と語り、「悲しみの果てに見える微かな願いと希望を感じ取り、自分を取り巻く幸せに気づける奥深く静美な作品です。公開を楽しみにしています」とメッセージを寄せている。
場面写真は、結子が手に乗せた蝉のぬけがらを見つめる姿のほか、登場人物たちそれぞれの印象的な場面を切り取ったものとなっている。
映画『空蝉の森』は、2月5日より東京・アップリンク渋谷ほかにて全国順次公開。