『スター・ウォーズ』完結編、監督が明かす“日本とのつながり”や“レイア姫登場”秘話
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英女優デイジー・リドリーが12日、都内で実施された主演映画『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』の来日記者会見に出席。J・J・エイブラムス監督やC‐3POを演じたアンソニー・ダニエルズらとともに、本作やシリーズに対する浅からぬ思いなどを1時間超にわたって語った。
【写真】C‐3POを演じた俳優も来日! 『スター・ウォーズ』完結編、キャスト陣&監督らが登場
本作は、全9本で構成された「スター・ウォーズ」シリーズ完結編。スカイウォーカー一族を中心に、光と闇のフォースをめぐる宇宙決戦の模様を描く。
会見にはデイジーやアンソニー、監督のほか、ジョン・ボイエガやオスカー・アイザック、プロデューサーのキャスリーン・ケネディ氏、脚本にたずさわったクリス・テリオ氏が出席した。
レイ役のデイジーは「終わってしまうのは一抹の寂しさがある」と心境を吐露。最後の3部作に出演できて「自分の人生と『スター・ウォーズ』を分けて考えることはできません。それだけ大きな存在ですし、家族のような環境を作ることができた。その中で、安全に色んなことを試すことができた。笑って泣くことができた。素晴らしい方々と、素晴らしいレガシーの一部に関わることができて光栄」と語った。
噂が飛び交うレイの知られざる出生の秘密について尋ねられると、デイジーは「(本作で)明かされます」とズバリ回答。「ただ『スター・ウォーズ』で私が美しいと思うのは、血のつながった家族の物語以外の、自分が誰を愛するのか選び、家族を作っていくのかという物語でもある。愛であったり友情であったりする。必ずしも血でつながっていない美しい関係というものが、いかに人にとって大きいのか。それが美しいところだと思う」と話した。
一番フォースが宿っていると思うキャストを質問されて、オスカーらが「デイジーだ」と答えると、デイジーは笑顔を見せて「一番自分にとってステキな言葉かもしれません」と喜んだ。
監督は「この作品は2年かけて撮影し、編集をここ1年してきた。やっと皆さんと共有できることをうれしく思う。俳優たちの素晴らしい演技をぜひ見てほしい。またILMの最高のVFXだと思う。そこもワクワクしている。ぜひご覧頂きたい」とアピール。
本シリーズに登場する惑星「タカダノ」は東京の「高田馬場」に由来する点に関して「高田馬場は、私が初めて日本に来たとき泊まったユースホステルだった」と説明。今回の完結編でも「カイロ・レンのマスクが割れるところは『切り継ぎ』という日本の伝統技法を使って直します。また、レン騎士団もかなり黒澤明から影響を受けています。友人の村上隆もこの作品に出ています」と明かした。
2016年12月に亡くなったキャリー・フィッシャー演じるレイア姫を本作へ登場させたことについて「スカイ・ウォーカーのサーガを終わらせるのに、レイア姫無しでは考えられない。彼女の存在は非常に重要。新しく代役も呼びたくない。デジタルフォーマットのキャラクターも使いたくなかった。そこで『フォースの覚醒』で撮りためた素材があったので、それを使って新しいシーンを作った。非常に感傷的で、実際に人がいない状況でシーンを作るのは奇妙な感じがした。ただ私たちはレイア姫もキャリー・フィッシャー自身も好きだった。彼女が亡くなったことは本当に悲しかった」と胸の内を吐露。「完結編でレイア姫に再び出会えるので、ぜひ楽しんで頂きたい」と述べた。
C‐3POとして全作に出演してきたアンソニー・ダニエルズは、同キャラが600万超の言語を操る設定に触れて「残念ながら日本語は話せないけど」とニコリ。予告編でC‐3POが述べる「最後にもう一度だけ友人たちに」というセリフの真意を質問されて「大変美しいセリフで、色んな解釈ができる。自分の友人や仲間にお別れする意味、もしくは皆さんへのお別れかもしれません。あと数日お待ち頂きたい」とニヤリ。「現場でとても感動するセリフだった」と言い、再び「(公開まで)この数日間、どういう意味なのかぜひ考えてほしい」とほほ笑んだ。
また監督が「今このステージに、伝説(アンソニー)と一緒に座っている。映画の中で彼の顔は一回も見れない。常にコスチュームの下にいる。彼が『スター・ウォーズ』で最初に登場するキャラクターでもある。我々はこの映画で笑っていいんだというトーンも作ってくれる。全てを、顔も見えない状態で演技するのは役者として難しいと思う。彼の見事なパフォーマンスを褒め称えたいと思います」と語ると、会場全体から拍手が起きた。
映画『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』は、12月20日より日米同時公開。