<第42回日本アカデミー賞>樹木希林さん、『万引き家族』で最優秀助演女優賞を受賞
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第42回日本アカデミー賞授賞式が1日、都内で行われ、『万引き家族』の樹木希林さんが最優秀助演女優賞を受賞。最優秀助演女優賞の受賞は『悪人』(第34回)以来2度目。代理で出席した実娘の内田也哉子が、感謝の気持ちを述べた。
【写真】樹木希林さんに代わって登壇した内田也哉子ほか、優秀助演女優賞受賞者たち
『万引き家族』は、これまで家族を描き続けてきた是枝裕和監督が“家族を超えた絆”を描いた衝撃の感動作。樹木さんは、入れ歯を外し、白髪を伸ばした年金受給者の初枝を演じた。
2018年9月15日、75歳で逝去された樹木さん。内田は「生前母が『時が来たら誇りを持って脇にどけ』と口にしていましたが、文字通り今日それができると思います」と語ると、2012年に樹木さんが『わが母の記』で最優秀主演女優賞を受賞した際、全身がんであることを発表したことに触れる。
「なんでこんな晴れの場で…と思いましたが『いろいろな方に迷惑がかかるでしょ』と話しているのを聞いて、なんて母はまっとうな心を持ったアナーキストなんだ」と懐かしそうに語ると「残された時間がわずかなとき、母は自分の周りの人に謝っておきたいと話したんです。58年間の役者人生において、映画作りという真剣の場で、彼女の言動で人を傷つけたこともあったと思います。この場でお詫びを申し上げます。そして1つ1つの稀(まれ)な出会いに心より感謝申し上げます」と締めくくった。
司会を務める西田敏行は、樹木さんと共に司会をしたことを懐かしむと「あなたを真似したいのですが、あなたの真似はできません。唯一無二の存在です。本当に素晴らしい先輩でした」と追悼の意を述べていた。
<日本アカデミー賞優秀助演女優賞一覧(★は最優秀賞受賞者)>
★樹木希林『万引き家族』
樹木希林『日日是好日』
篠原涼子『北の桜守』
深田恭子『空飛ぶタイヤ』
真木よう子『孤狼の血』
松岡茉優『万引き家族』