笑福亭鶴瓶、10年ぶり主演作『閉鎖病棟(仮)』で綾野剛&小松菜奈と共演
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笑福亭鶴瓶が元死刑囚役で主演を務め、綾野剛と小松菜奈が共演する映画『閉鎖病棟(仮)』が11月に公開されることが発表となった。
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本作は、現役精神科医で作家の帚木蓬生による山本周五郎賞受賞作『閉鎖病棟』(新潮文庫)を、『愛を乞うひと』『エヴェレスト 神々の山嶺』の平山秀幸監督が原作に惚れ込み脚本も手掛けて映画化。長野県小諸のとある精神病院で、さまざまな過去を背負い、家族や世間から遠ざけられながらも明るく生きていた患者たちが、院内で殺人事件が発生したことにより、それぞれの思いが交錯する様を描く。
鶴瓶が演じるのは、死刑囚でありながら、刑の執行が失敗し生きながらえ、今は精神科病棟にいる男・梶木秀丸役。本作の役作りのため、約10日間で7キロもの減量(81.6kg→73.8kg)をして、普段の庶民的な顔とは異なる姿で挑む。鶴瓶は「平山監督から、長文のオファーの手紙を頂いたのが3年前。素晴らしい作品を数多く手掛けた平山監督がそこまでおっしゃるならと、お引き受けしました」と振り返る。そして「とにかくいい脚本なんです。クランクイン前に脚本を読んでいたら、涙が止まらず、撮影現場でも台詞を言っていても、ぐっと詰まることが度々あります。“人に優しい映画”になると確信しています」とコメントを寄せている。
綾野が演じるのは、サラリーマンだったが、幻聴が聞こえるようになり、家族から疎まれて精神科病棟に強制入院させられるチュウさん役。鶴瓶演じる秀丸と心を通わせる役どころを演じる綾野は「鶴瓶さんは深く潔く、小松さんは繊細で瑞々しく、平山監督は愛で現場を包み込んでくれる」と評する。続けて「私はこの作品の中で、本当を見つける事を捨て、嘘をつかない事を手に入れた。本当とは観念だ。嘘をつかないとは心念だ。平山監督のまなざしに魅せられ気づかされました。誰一人、自分に嘘が無い人達の物語です。優しく強く抱きしめて頂けたら幸いです」と語っている。
不登校が原因で精神科病院に通院する女子高校生・由紀役を演じる小松は「今回、私が演じているのは、自分ならば決して耐えられない程の壮絶な過去を背負いながら、強い覚悟で生きていく少女の役です」とコメント。そして「共演者の方々とお芝居の化学反応を楽しみながら、日々挑戦しています。特に長野ロケでは、演技に集中できる環境が整い、鶴瓶さんや綾野さんという諸先輩がオープンに接して下さるので、オンとオフを切り替えながら、現場で落ち着いて撮影に取り組めているのを実感しています」と撮影現場の様子を明かした。
映画『閉鎖病棟(仮)』は11月公開。