第75回ゴールデン・グローブ賞<映画の部>、『スリー・ビルボード』が最多4冠
関連 :
現地時間7日、アメリカ・ロサンゼルスにて第75回ゴールデン・グローブ賞授賞式が開催。映画の部では、マーティン・マクドナー監督・脚本の『スリー・ビルボード』が、作品賞、女優賞、助演男優賞、脚本賞の最多4冠に輝いた。同部門で最多7ノミネーションを獲得していたギレルモ・デル・トロ監督の『シェイプ・オブ・ウォーター』は、監督賞と作曲賞の2冠にとどまった。
【関連】写真で見る、第75回ゴールデン・グローブ賞<映画の部>受賞結果フォトギャラリー
最多4冠に輝いたインディーズ系作品の『スリー・ビルボード』は、米ミズーリ州の田舎町が舞台。7ヵ月前に娘を殺害された母親(フランシス・マクドーマンド)が、犯人を捕まえない警察当局を非難する3つの巨大掲示板広告を娘の殺害現場に立てたことから巻き起こる騒動を描く。
フランシスはテレビの部を含む6度目のノミネートで、初トロフィーとなる女優賞を獲得した。警官の1人ディクソンを演じる俳優サム・ロックウェルは、初ノミネートにして初の助演男優賞に輝いた。マクドナー監督は今回初ノミネートで脚本賞を受賞している。
他には、17歳の女子高生と母親の関係を中心に描くグレタ・ガーウィグ監督の『レディ・バード』が、コメディ/ミュージカル部門の作品賞を受賞。主演のシアーシャ・ローナンが、初のゴールデン・グローブとなる女優賞を獲得した。
セス・マイヤーズがホストを務めた今年のゴールデン・グローブ賞では、昨年からのハリウッドでのセクハラ問題を受け、男女を問わずゲストが連帯感を示し、セクハラや暴力に対する抗議のシンボルとして黒のドレスやスーツに身を包み授賞式に出席した。
第75回ゴールデン・グローブ賞<映画の部>受賞結果は以下の通り。(★が受賞作品&受賞者)
●作品賞(ドラマ)
★『スリー・ビルボード』
『ダンケルク』
『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』
『シェイプ・オブ・ウォーター』
『君の名前で僕を呼んで』
●女優賞(ドラマ)
★フランシス・マクドーマンド『スリー・ビルボード』
ジェシカ・チャステイン『モリーズ・ゲーム(原題)』
サリー・ホーキンス『シェイプ・オブ・ウォーター』
メリル・ストリープ『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』
ミシェル・ウィリアムズ『All the Money in the World(原題)』
●男優賞(ドラマ)
★ゲイリー・オールドマン『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』
ティモテ・シャラメ『君の名前で僕を呼んで』
ダニエル・デイ=ルイス『Phantom Thread(原題)』
トム・ハンクス『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』
デンゼル・ワシントン『Roman J. Israel, Esq.(原題)』
●作品賞(コメディ/ミュージカル)
★『レディ・バード』
『The Disaster Artist(原題)』
『ゲット・アウト』
『グレイテスト・ショーマン』
『I,Tonya(原題)』
●女優賞(コメディ/ミュージカル)
★シアーシャ・ローナン『レディ・バード』
ジュディ・デンチ『Victoria&Abdul(原題)』
ヘレン・ミレン『ロング,ロングバケーション』
マーゴット・ロビー『I,Tonya(原題)』
エマ・ストーン『Battle of the Sexes(原題)』
●男優賞(コメディ/ミュージカル)
★ジェームズ・フランコ『The Disaster Artist(原題)』
スティーヴ・カレル『Battle of the Sexes(原題)』
アンセル・エルゴート『ベイビー・ドライバー』
ヒュー・ジャックマン『グレイテスト・ショーマン』
ダニエル・カルーヤ『ゲット・アウト』
●助演女優賞
★アリソン・ジャネイ『I,Tonya(原題)』
ホン・チャウ『ダウンサイズ』
ローリー・メトカーフ『レディ・バード』
オクタヴィア・スペンサー『シェイプ・オブ・ウォーター』
メアリー・J・ブライジ『マッドバウンド 哀しき友情』
●助演男優賞
★サム・ロックウェル『スリー・ビルボード』
ウィレム・デフォー『The Florida Project(原題)』
アーミー・ハマー『君の名前で僕を呼んで』
リチャード・ジェンキンス『シェイプ・オブ・ウォーター』
クリストファー・プラマー『All the Money in the World(原題)』
●アニメ作品賞
★『リメンバー・ミー』
『The Breadwinner(原題)』
『Ferdinand(原題)』
『ゴッホ 最期の手紙』
『ボス・ベイビー』
●外国語映画賞
★『女は二度決断する』(ドイツ)
『ナチュラルウーマン』(チリ)
『最初に父が殺された』(アメリカ/カンボジア)
『ラブレス』(ロシア)
『ザ・スクエア 思いやりの聖域』(スウェーデン/ドイツ/フランス/デンマーク)
●監督賞
★ギレルモ・デル・トロ『シェイプ・オブ・ウォーター』
マーティン・マクドナー『スリー・ビルボード』
クリストファー・ノーラン『ダンケルク』
リドリー・スコット『All the Money in the World(原題)』
スティーヴン・スピルバーグ『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』
●脚本賞
★マーティン・マクドナー『スリー・ビルボード』
ギレルモ・デル・トロ、ヴァネッサ・テイラー『シェイプ・オブ・ウォーター』
グレタ・ガーウィグ『レディ・バード』
リズ・ハンナ、ジョシュ・シンガー『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』
アーロン・ソーキン『モリーズ・ゲーム』
●作曲賞
★アレクサンドル・デスプラ『シェイプ・オブ・ウォーター』
カーター・バーウェル『スリー・ビルボード』
ジョニー・グリーンウッド『Phantom Thread(原題)』
ジョン・ウィリアムズ『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』
ハンス・ジマー『ダンケルク』
●主題歌賞
★“This Is Me”『グレイテスト・ショーマン』
“Home”『Ferdinand(原題)』
“Mighty River”『マッドバウンド 哀しき友情』
“Remember Me”『リメンバー・ミー』
“The Star”『The Star(原題)』