映画『チワワちゃん』でチワワ役に抜擢! 注目の新人・吉田志織が語る“挑戦の日々”
『ヘルター・スケルター』や『リバーズ・エッジ』などの人気作を手掛け、熱狂的な支持を受ける漫画家・岡崎京子が1994年に発表した『チワワちゃん』を27歳の新鋭・二宮健監督が映画化。門脇麦や成田凌ら若手実力派キャストが出演する本作のタイトルロールに大抜擢された注目の新人・吉田志織が、個性あふれるチワワというキャラクターについて、また撮影秘話などを語った。
【写真】チワワ役に大抜擢!吉田志織インタビューフォト
一瞬で過ぎ去る青春の日々を駆け抜ける若者たちのリアルな姿を描いた新作映画『チワワちゃん』。チワワと呼ばれる女の子がバラバラ殺人事件の被害者として発見され、かつて彼女と一緒に遊んでいた仲間たちが、それぞれチワワと過ごした日々を回想する。様々な顔を持つチワワ役には、「この子は誰?」という驚きを観客に与えるキャストを選びたいと考えた制作陣によってオーディションが行われ、数多くの女優の中から吉田が大抜擢された。
ヨシダ(成田凌)の新しいカノジョとして現れたチワワ(吉田志織)(C)2019「チワワちゃん」製作委員会
以前から岡崎京子のファンだったという吉田は、「出演が決まった時は、もうメチャクチャうれしかったです!でも同時に、私で大丈夫なんだろうかという不安とプレッシャーも感じました」と明かす。オーディションには、自らの考えで眉毛を細くして臨んだという。「原作のイメージから、自分の思うチワワの姿に“武装”していきました(笑)。ショートパンツに胸を強調するようなTシャツ、毎回ずっと同じ衣装を着て行ったんです」。
撮影に入る前に長い髪をバッサリと切ってベリーショートにした吉田。爪も長くし、外見を作り込んだものの、撮影当初はチワワが持つ独特のエネルギーやパワーを表現するのに苦労したという。「最初に『こんにちは、チワワです』というセリフがあって、みんなに『え、誰?』と思わせなくてはいけない登場なんですが、そこからつまずいてしまいました。お腹の底から出てくるような、満ちたエネルギーみたいなものをなかなか出せなくて。リハーサルの段階で二宮監督に『違う』と言われて、自分でも何が違うのかは分かっているのにできないんですね。それがすごく悔しかったです。その後、アクションレッスンで走っている時に『この感じだ!』と思う瞬間があって、チワワの気持ちの出し方が分かって、そこからは全開で行けるようになりました」と、チワワというキャラクター像をつかむ過程を語った。
笑顔で全力疾走をしたり、体を張ったケンカのシーンがあったりと、大変な撮影が多く、たくさん青アザができたが、「自分では気付いていなくて、着替えの際にスタッフさんに心配されたりしました。ラブシーンの撮影も現場ではチワワでいたので大丈夫だったのですが、終わって自分に戻ると、結構身を削っていることに気付いたりして…。主演の門脇さんが『大丈夫?』と声をかけてくれて、気遣ってくださいました」と“挑戦の日々”を振り返った。
撮影期間中は「チワワとして生きていた」と語る吉田は、「正直まだ終わりたくないな、チワワのままでいたいなと思いましたし、つらいこともあったけど、チワワに憧れている面があったので、撮影が終わった後は大きなものを失った気持ちになりました」と、演じた役への愛情を示す。
劇中、キュートなダンスシーンがあり、とても印象的だが、「ダンスが好きなんです。部屋でヘッドフォンをして、爆音で少女時代の『MR.TAXI』をかけて踊ったりします。すっごく楽しいんですよ」と笑顔で明かす吉田。現在21歳の彼女は、将来はハリウッドを目指しているという。共演した浅野忠信にハリウッドでの活躍や、英語の習得方法などを教えてもらったそうで、「ビックリするくらい優しくてカッコいい方でした」と先輩俳優の印象を語った。
「憧れの女優は深津絵里さんとナタリー・ポートマンさん。好きな作品は定番かもしれませんが、深津さんは『悪人』、ナタリー・ポートマンさんは『レオン』『ブラック・スワン』『クローサー』。割と人気映画が好きです(笑)。一番好きな映画は『タイタニック』なんです。1997年公開の映画で、私が生まれた年なので運命を感じます。小学校5年生の時に初めて見て、この映画をきっかけに女優になりたいと思いました」。
最後に2019年の女優としての抱負を聞くと、「2019年はチャレンジすることを楽しむ年にしたいですし、"戦闘力"が高い1年にしたいです。チャレンジを続けて、それを楽しんで、飛躍していけるような1年にしたいと思っています」と笑顔で語ってくれた。(取材・文:清水久美子/写真:高野広美)
映画『チワワちゃん』は1月18日(金)全国公開。
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『チワワちゃん』2019年1月18日(金)全国公開 (C)2019「チワワちゃん」製作委員会