『きのう何食べた?』フードスタイリストが語る、シロさんとケンジの食卓
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俳優の西島秀俊と内野聖陽がダブル主演するドラマ『きのう何食べた?』(テレビ東京系/毎週金曜24時12分)。シロさん(西島)とケンジ(内野)の毎日の食卓を通して浮かび上がる男2人暮らしの人生の機微や、ほろ苦くてあたたかな日々を描くストーリーとともに、本作のもう1つの主人公ともいうべき「料理」を一手に担当するのが、フードスタイリストの山崎慎也氏だ。
【写真】料理を囲む2人の雰囲気が最高!『きのう何食べた?』食卓シーンプレイバック
これまでCMや食品パッケージなどのスタイリングを手掛けてきた山崎氏にとって、本作は初めて担当するドラマ作品。「もともと原作をけっこう読んでいて、レシピ本が出るのであればやりたいなと思っていたくらいなので、お声がけいただいてうれしかったですね。ファンが多い作品ですし、プレッシャーもありましたが、原作に出てくるレシピに忠実に料理を作るという点を大事にしています」という。
原作者・よしながふみが提案するレシピの特徴は「バランス」だと語る山崎氏。「ひとつひとつのメニューは無難でも、その組み合わせが“甘辛すっぱい”組み合わせや、旬の素材が入っていたり、歯ごたえがちょっとずつ違ったり…」とその組み合わせの絶妙さを明かす。「あとは作りやすさですね。まず最初に副菜や汁物を仕上げて、最後にメインの食材をガッと炒めてあったかいままポンッと出す。作る時の組み立てや全体の流れが、普段料理している人のレシピという感じがします」。
吹き替えなしでも手際よく料理する西島秀俊
当初は、料理シーンでの手元の吹き替えも担当してほしいという話だったそうだが、「西島さんが今回のためにかなり練習もされていて、ご本人が実際に料理して撮影することも多いです」という。「生姜焼きを作るオープニング映像も、実際に主題歌をかけながらその時間内に撮影するというものだったのですが、ふんわりテストをしてすぐ本番でOK。撮影がスタートして3日目とかのころだったと思うのですが、お二人の雰囲気がもうできあがっていて、感動しました」。
作品に出てくる中で、一番印象に残った料理は「ラザニア」(第4話に登場)だという。「温かくて、湯気が出て、チーズも乗ってと、一個で絵になる料理ではあるのですが、撮影の進行具合によって、一番おいしそうなタイミングで出すという準備や見極めが大変なメニューでもあるんです。最初からこのラザニアに照準を合わせていたところもありますね。4月に発売された『公式ガイド&レシピ きのう何食べた?~シロさんの簡単レシピ~』(講談社)でも、これをオススメして表紙になりました」。
山崎さんオススメの「ラザニア」も登場