浅沼晋太郎、「タブーに触れる勇気を感じる」永井豪作品の魅力
永井豪50周年を記念して、『デビルマン』『マジンガーZ』に続き、『キューティーハニー』が『Cutie Honey Universe』として蘇る。新たな『キューティーハニー』は、如月ハニーとキューティーハニー以外の、5つの変身したハニーをそれぞれ別々の声優陣が演じるという前代未聞のプロジェクト。そんな本作で、対パンサークローの捜査官・早見青児を演じる浅沼晋太郎に、永井作品への思いや収録の裏話を聞いた。
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本作は、1973年に初めてTVアニメ化されて以来、そのセクシーでキュートな世界観で、多くのファンを魅了してきた永井豪の大ヒット作の一つ。2018年版は、如月ハニーを坂本真綾が演じるほか、変身後の5つのハニーを内田真礼、黒沢ともよ、田村ゆかり、花澤香菜、三森すずこという豪華声優陣が担当することでも大きな話題を呼んでいる。
浅沼にとって、本作は『マジンカイザーSKL』、『サイボーグ 009 VSデビルマン』に続く永井豪作品3本目。浅沼は、永井を「見せちゃいけないところを表現し、『そういう部分が実は見たかったんだ』という、自分の中に潜む欲望に気付かせるのが得意な方」と分析する。「例えば、『デビルマン』は原作ではショッキングなシーンも多いんですよね。もし僕が漫画家だったら、倫理的なことを考慮しちゃいますし、見る人がこうであって欲しいと思うものを満たしたり、こうなって欲しくないと思うものを避けたりする気がするんです。でも、永井先生はこうなって欲しくないと思うものを、あえて見せる。ある意味では意地悪だし、ある意味ではタブーに触れる勇気みたいなものを感じます。一人の表現者として、とてもすごい方だと思っています」。
本作でも、そんな永井独特のタブー感は健在だ。「ハニーとパンサークロー怪人の戦いは、かなりバイオレンスな表現で描かれています。今作では、団兵衛と順平というキャラが登場するのですが、回を追うごとに、なかなかのやんちゃぶりを見せてくれるので、そこも注目です(笑)。そしてやっぱりお色気シーンは、タブーに触れているシーンですよね」。