山田孝之、「才能なんてないけど、色々考えてます」 同世代俳優と歩む役者道
俳優として唯一無二の存在感を放つ山田は、ともに歩んできた同世代俳優との結束も固い。「この世代の人たちは、10年以上一緒に頑張ってきた同志、仲間です。今はみんなそれぞれで面白いアプローチをしていますよね」と、周囲の活躍に目を細める。「それこそ、(小栗)旬くんが『銀魂やる』と発表したとき、『いいね~度胸いるね~、銀さんやるのか!俺だったら怖くてできねえよ、やっちゃえ!』って思うし、鈴木亮平の『変態仮面』も、『いったねえ~!とことんやってくれ!』みたいに思うんです」と、嬉々とした表情で声を弾ませた。
蹴落とす、なんていう言葉はおろか、他者と自分を比べてどうこうなどは山田の辞書にはないようだ。「僕らも若いとき…、10代後半~20代前半のときは、すごくみんな思っていることはあったと思いますよ。けど、そんなことをやっている暇があれば、自分が一歩上に進んだほうが、絶対にいいですよね。ずっと上だけを見ていれば、誰もついてこれないのにな、と思ったことはありました」と、若者時代を振り返る。「例え、僕が出る杭で打とうとされても、丑嶋のように引っ込みません(笑)。才能なんてないですけど、とにかく考えています、…色々なことを」と最後に告げてくれた。いつだってわれわれの期待をゆうに超えてくれる、厚みの増した役者人生をまた一歩着実に進めていくのだろう。(取材・文・写真:赤山恭子)
映画『闇金ウシジマくん ザ・ファイナル』は10月22日より全国公開。