『天国と地獄』だけじゃない! 新垣結衣、菅田将暉、清原果耶も好演の“入れ替わり”ドラマ5選
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◆清原果耶⇔富田望生 若手実力派女優の演技バトルが見もの『宇宙を駆けるよだか』
(左から)清原果耶、富田望生
ジャニーズWESTメンバーの重岡大毅と神山智洋のダブル主演が話題を集めた2018年配信の青春ドラマ『宇宙を駆けるよだか』(Netflix)も入れ替わりがモチーフになっている。本作で入れ替わるのは、家庭環境にも恵まれた容姿端麗なヒロイン・あゆみといじめられっ子の然子。あゆみを演じるのは5月から放送予定のNHK連続テレビ小説『おかえりモネ』(NHK総合)でヒロイン役に抜てきされた清原果耶。そして然子にふんするのは、若手ながらも名バイプレイヤーの風格が漂う富田望生。若手俳優の中でも屈指の演技派といえる2人が見せるエモーショナルな熱演からは目が離せない。さらに見た目も境遇もまったく違う2人の少女の入れ替わりを通して、人間の美醜を真正面から描く骨太な物語も必見だ。
◆篠原涼子⇔古田新太 クドカン脚本のハイテンションコメディ『ぼくの魔法使い』
(左から)篠原涼子、古田新太
現在放送中の『俺の家の話』(TBS系/毎週金曜22時)が話題を集めている“クドカン”こと宮藤官九郎も入れ替わりモノのドラマを手掛けている。2003年放送の『ぼくの魔法使い』(日本テレビ系)は、伊藤英明と篠原涼子がダブル主演を務めたハイテンションコメディ。この作品で入れ替わることになるのは、ヒロインの留美子にふんする篠原涼子と青年実業家の浩二を演じる古田新太。自転車事故をきっかけに、何かを思い出そうとすると外見が浩二と入れ替わってしまう留美子と、彼女を愛し抜く道男(伊藤)の“究極の夫婦愛”をキャスト陣の振り切った演技で描いていく。阿部サダヲの過剰な熱演はもちろんのこと、井川遥の本人役での登場や、『探偵物語』『傷だらけの天使』といった過去の傑作ドラマへのオマージュなど、クドカンらしい仕掛けが随所に施されている。
◆永作博美⇔石田ゆり子 親友同士の入れ替わりを描く大人のファンタジー『さよなら私』
(左から)永作博美、石田ゆり子
連続テレビ小説『ひよっこ』(NHK総合)や現在放送中の『にじいろカルテ』(テレビ朝日系/毎週木曜21時)も手掛ける人気脚本家・岡田惠和がアラフォー女性の入れ替わりを描いたのが2014年の『さよなら私』(NHK総合)。高校時代の親友同士だった友美(永作博美)と薫(石田ゆり子)が同窓会で再会。しかし友美は、薫が自分の夫・洋介(藤木直人)と不倫していることを知ってしまう。ある日、友美は薫に洋介との関係を問い詰めているうちにもみ合いになり石段を転落。親友同士にして妻と愛人でもある2人の魂が入れ替わってしまう。ねじれた夫婦の会話や、奇妙な形で続く友美と薫の友情をユーモラスに描きつつも、友美の体にガンが発見されたことで周囲の人々を含めた人間関係は予想外の展開を迎えていく。“入れ替わり”設定を巧みに利用して、愛や友情、命といったシリアスなテーマを優しく視聴者に問いかけてくる。
2000年以降に絞ってみても、上記以外にもさまざまな作品を挙げることができる入れ替わりモノ。さらに4月からは松坂桃李が主演を務める“入れ替わり”ラブコメ『あのときキスしておけば』(テレビ朝日系)がスタート。いま改めて注目を集める入れ替わりモノの過去作にもぜひ触れてみてほしい。(文:スズキヒロシ)