大泉洋、稲垣吾郎、浅野忠信も! 演技派ベテラン勢の層が厚い2021年の年男
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■さすがの存在感を発揮 稲垣吾郎
12月に48歳となる年男、稲垣吾郎の2020年は映画、ドラマ、舞台、朗読劇など、多彩なジャンルで活躍した1年だった。まずは、NHK連続テレビ小説『スカーレット』だ。同枠への出演は約30年ぶり、かつ脚本の水橋文美江が、稲垣が演じるキャラクターを、彼をイメージでして当て書きで作り上げた。それだけに、評判はすこぶる良く、さすがの存在感を発揮していた。
ほかにも、『コズミック フロント☆NEXT「いにしえの天文学者 安倍晴明」』(NHK BS)での安倍晴明役、大林宣彦監督の遺作となった『海辺の映画館-キネマの玉手箱』での大久保利通役、二階堂ふみとダブル主演を務めた手塚治虫の同名漫画の映画化『ばるぼら』、朗読劇『もうラブソングは歌えない』といった俳優業の一方で、2020年12月から2021年1月にかけて再々演されている舞台『No.9 -不滅の旋律-』で主人公のベートーヴェン役を務めている稲垣は、ベートーヴェン生誕250周年にちなんだNHKのプロジェクト「ベートーベン250」のアンバサダーに就任、視聴者にベートーヴェンの魅力を分かりやすく伝えている。2021年は、どういったジャンルでどんな稲垣吾郎を見せてくれるのか、注目だ。
■主演で引っ張りだこ 大泉洋
4月に48歳となる大泉洋は、2020年は映画『グッドバイ~嘘からはじまる人生喜劇~』、『新解釈・三國志』で主演を務めたほか、配信ドラマ『2020年 五月の恋』(YouTubeWOWOWオフィシャルチャンネル)、『新解釈・三國志-異聞-』(Hulu)でも主演を務めた。また、ドラマ『ハケンの品格 シーズン2』にはシーズン1と同じキャラクターで特別出演し、篠原涼子演じる春子から天然パーマをネタにされ、笑いを誘っていた。そして、2020年の大泉のキャリアで忘れてはならないのが、『第71回NHK紅白歌合戦』の白組司会を担当したことだろう。元々、バラエティー番組でのトークの上手さは定評があり、アドリブも抜群。良い1年の締めくくりとなった。
2021年も、塩田武士氏が“大泉洋”を主人公に当て書きし、出版業界の光と闇を描いた小説を大泉主演で映画化した『騙し絵の牙』(3月26日公開予定)、Netflixで冬から配信予定の劇団ひとり監督・脚本の映画『浅草キッド』に柳楽優弥とダブル主演が決定。引っ張りだこの1年となりそうだ。
■世界を舞台に活躍 浅野忠信
最後の年男が11月に48歳を迎える、浅野忠信。2000年以降、海外作品に積極的に参加してきた浅野は、2020年もローランド・エメリッヒ監督作『ミッドウェイ』、チェン・スーチェン監督の中国映画『唐人街探案3(原題)』に出演(中国国内の公開は2021年に延期/日本での公開は未定)。日本映画では、大林宣彦監督の遺作『海辺の映画館-キネマの玉手箱』、伊藤俊也監督作『日本独立』で主人公・白洲次郎役を熱演と、映画をメインに活動してきた。また、ドラマ出演もテレビドラマではなく、Netflix配信のオリジナルシリーズ『Followers』(世界190ヵ国に配信)に中谷美紀が演じる主人公の元カレ役で出演。一筋縄ではいかない大人の恋愛模様で視聴者を釘付けにした。
2021年は、実は今回が初出演となるNHK連続テレビ小説『おかえりモネ』で、震災で船を失ってから、立ち直るきっかけをつかめずにいる天才漁師と言われた男・新次にふんする。若手がひしめく中、その存在感だけで魅せてくれるはずだ。ほかにも、水俣病を題材に、ジョニー・デップ主演で贈るアンドリュー・レヴィタス監督の『Minamata(原題)』、セドリック・ニコラス=トロイアン監督によるNetflix映画『KATE(原題)』が待機。今年も世界での活躍が予想させる。
ベテラン勢が厚い2021年の年男。だが、北村の勢いは相当なものだ。予想通り、2021年の顔としてさらなるブレイクとなるか。注目だ。(文:安保有希子)