予想外すぎる進化に驚愕! 今、サメ映画に何が起こっているのか
そんな中、ここ数年最も注目を集めた異色のサメ映画といえば、前述アサイラム社の『シャークネード』シリーズにほかならない。竜巻(トルネード)に巻き上げられた無数のサメが空から降ってきて、しかもなぜか人を襲うというぶっ飛んだ設定を掲げ、“サメ=海”という固定概念を完全に覆してみせた。本シリーズは、その奇想天外な発想力と、主人公がサメを倒すためにチェーンソーを振り回し飛び掛かるというインパクトの強さなどから、それほどサメ映画に注目していなかった人々のハートまでがっちりキャッチした。その反響はレディー・ガガにまで届き、ツイッターで映画を観たことをつぶやかせてしまったほど。
シリーズ1作目『シャークネード』(2013)が与えたショックは絶大で、2作目の『シャークネード カテゴリー2』(2014)以降、本作に触発された一風変わったサメ映画が一気に増殖することになった。それはなんと年間6~9本というハイペース。まさに二匹目のドジョウならぬ二匹目のサメだ。
そんなサメ映画ムーブメントの中、満を持して今夏公開されるのが、冒頭で紹介した『MEGザ・モンスター』だ。本作に登場するサメは、滅びたはずの太古の超巨大ザメ“メガロドン”。対抗するのは、映画で数々の敵を倒してきたアクション俳優ジェイソン・ステイサム。なんとも絶妙にして抜群なマッチメイクである。このサメ映画界空前の超大作は、王道系か、それとも規格外路線か、 はたまたその両方か。そして、本格的なサメ映画ムーブメントを起こす作品となるのか。戦いの行方はぜひ劇場で確認してほしい。
一方、早くも『MEGザ・モンスター』を意識したアサイラム製作『ザ・メガロドン』も、強面のアクション俳優マイケル・マドセン出演で11月2日よりDVDリリース予定である。(文:中野ダンキチ)
映画『MEG ザ・モンスター』は9月7日より全国公開。