ラルク、バンプ…人気バンドの映画が増えているワケとは?
人気ロックバンドL’Arc~en~Cielのワールドツアーに密着したドキュメンタリー『Over The L’Arc‐en‐Ciel』(12月5日から8日間限定公開)、デビュー15周年を迎えたロックバンドBUMP OF CHICKENのライブツアー“WILLPOLIS 2014”を映像化した『BUMP OF CHICKEN“WILLPOLIS 2014”劇場版』(12月5日~18日の限定公開)など、最近、人気バンドの映画化が目立っている。それはなぜなのか。増加の背景を探った。
【関連】ラルク、バンプに密着したドキュメンタリー映画<フォトギャラリー>
今年はSEKAI NO OWARIの『TOKYO FANTASY SEKAI NO OWARI』、ONE OK ROCKの『FOOL COOL ROCK! ONE OK ROCK DOCUMENTARY FILM』など、人気バンドに密着した映画が続々と公開。そんなバンド映画イヤーのなか、12月に公開される『Over The L’Arc‐en‐Ciel』と『BUMP OF CHICKEN“WILLPOLIS 2014”劇場版』のそれぞれのプロデューサーに話を聞くことができた。
L’Arc~en~Cielの映画『Over The L’Arc‐en‐Ciel』のプロデューサーは、「日本を代表するバンドが結成20周年を迎え、日本人アーティスト初のマディソン スクエア ガーデン単独公演を含む、日本のロックバンドでは前代未聞の大規模な海外ツアー(世界14都市17公演)という、日本音楽業界にとって画期的で魅力的な海外展開なので、撮らないという選択肢はありませんでした。とにかく、1人でも多くの人にその快挙の興奮を共有してもらいたいと思い、映画化を目指したんです」と企画立ち上げの経緯を説明。
一方の『BUMP OF CHICKEN“WILLPOLIS 2014”劇場版』の場合は、「2014年の7月ごろ、私がBUMP OF CHICKENさんでドキュメンタリー映画をやりたいと、トイズファクトリーさんに提案しに行きました」と、同作のプロデューサーは明かす。
そう、両作のプロデューサーに共通するのが、バンドに対する“愛”。愛があるからこそ、映画になったわけだ。しかし、愛だけで映画にGOサインは出ない。なぜ人気バンドの映画化が増えていると?
「ネットでPVや楽曲を気軽に楽しめるようになってきている一方で、TVの音楽番組が減り、PVという作られた世界でなく、彼らの生の姿を見たいというファンの欲求があると思います。また、ライブを活動の中心に置いているバンドにとって、ライブに来られないファンやファン予備軍に自分たちの魅力を知ってもらうという側面もあるのでは」(『Over The~』プロデューサー)
「映画がひとつの媒体として認知されてきたというのが大きいと思います。ライブやソフトにもそれぞれの魅力はありますが、映画館という特殊な空間でしかできない表現があり、表現の手段としてそれが選択される機会が増えたのでしょう」(『『BUMP OF CHICKEN~』プロデューサー)