秩父市職員が語る“アニメ”が持つ力、『あの花』『ここさけ』が秘める大きな可能性
また、『あの花』以降、地域では「住民の方々とファンの方々による新たなコミュニティも生まれ、みなさん一緒に楽しんでいるようにみえます」と印象を語る中島さんは、聖地化をきっかけとした地域の変化を振り返る。
「埼玉県内の観光地として知られていたものの、『あの花』以前は若い方々を呼び入れるのに苦戦していました。『あの花』により街中へみなさんが訪れて下さるようになり、商店街も活気付く中で、住民の方々からもご理解を頂けるようになりました。『あの花』をきっかけとして、心から秩父市が“変わった”と実感できるようになった気がします」。
そして、同作のアニメ放映から5年目を迎えた今年、新作『ここさけ』で再び秩父が舞台となったことについては「新しい作品で選ばれるとは思っていなかったので、本当に嬉しいです。隣町の横瀬町と共に、心地よく流れる名曲と合わせて、新たな街並みや自然豊かな風景も味わってほしいですね」と笑顔。
最後に、アニメの持つ力について尋ねると、中島さんは「他には類をみない力ですし、まだまだ大きな可能性を秘めていると思います。『あの花』はもちろん、『ここさけ』を通して、さらに未来へと繋げていきたいですね」と、力強く話していた。
映画『心が叫びたがっているんだ。』は、絶賛公開中。秩父市と横瀬町の景観を舞台に、あることがきっかけで言葉を封印し心を閉ざしてしまった高校生の少女・成瀬順が、共に心に傷を負ったクラスメイト達との交流を通して、再び自らの“思い”と向き合う姿を描いた青春群像劇。(取材・文・構成/カネコシュウヘイ)
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