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小芝風花、『レディ加賀』で初挑戦のタップダンスに苦戦 「フィギュアスケートと体の使い方が逆」

映画

PR:映画「レディ加賀」製作委員会

  • 映画『レディ加賀』で主演を務めた小芝風花にインタビュー! クランクイン! 写真:高野広美

     2024年3月16日の北陸新幹線全線開業で注目を集める石川県・加賀市。そんな加賀温泉の女将たちの奮闘を描いた映画『レディ加賀』で主演を務めるのは、元フィギュアスケーターで抜群の運動神経を誇る小芝風花。本作で初めて挑んだタップダンスに「フィギュアと真逆で苦労した」という小芝に、着物や加賀市の魅力、檀れいら共演者とのエピソードなどを聞いた。

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  •  加賀温泉を盛り上げる為に結成された旅館の女将たちによるプロモーションチーム「レディー・カガ」から着想を得て企画された本作。小芝演じる主人公・樋口由香ら新米女将たちが温泉街を盛り上げるため、タップダンスチームを結成し、仲間と奮闘しながら前進していく姿を描く。

    「べニア板を買って毎日練習しました」

    ――タップダンスのシーンが印象的でとてもかっこよかったです。今作で初めてタップダンスに挑戦されたとのことですが、練習はかなりされましたか。

     タップダンスは未経験で、撮影の9か月前から練習を始めました。忙しくて、週に1、2回ほどしかレッスンに通うことができなかったのですが、家にべニア板を買って先生の動画を見ながら毎日練習していました。短くても1日10分、気付いたら2時間ぐらい経っていることもありましたね。


     私は小学3年生~中学2年生までフィギュアスケートを習っていましたが、タップはフィギュアと体の使い方が逆で。フィギュアは体が上に伸びる競技ですが、タップは下に踏み込むので、そこが難しくて慣れるまではすごく苦労しました。ですが、練習を重ねるうちに、いつの間にかタップダンスにのめり込んでいました(笑)。

    ――タップダンスのステップは細かくて大変そうですよね。

     撮影の2か月前ぐらいに、ソロで踊るシーンの振付をみて頭痛がしました(笑)。「もう無理~」って心が一度折れかけたんですけど、「やるしかない」と気合を入れて。先生方が本当に優しくて、「絶対大丈夫」と親身に教えてくださったので、なんとか最後まで踊り切れました。

    ――着物で踊るのは大変だったのではないでしょうか?

     帯で上半身が使いにくかったり、裾裁きの範囲が限られたりと、難しい部分はありました。ですが、今回「小粋なきもの倶楽部」の皆さんが協力してくださって、衣装合わせの段階から裾を開きやすくするように、中にスカートを仕込んでくださるなど、少しでも着物で踊りやすくするためにすごく工夫してくださったんです。なので想像していたよりも踊りやすかったです。

    ――なるほど。ラストのタップダンスのシーンは本当に圧巻でした。

     ありがとうございます。台本を読んだ時から“着物でのタップダンス”が肝になるなと思っていたので、ラストのタップダンスのシーンはみんなやる気満々で。みんなで「かっこよくしよう」「頑張ろうね」と鼓舞しながら撮影していました。
    />  今回、同世代の共演者さんが多くて本当に仲良くなって。それぞれ参加していないシーンの撮影の時もみんな疲れているはずなのに見に来て、本当の観客のように見守ってくれて。共演者の皆さんに本当に支えられましたし、一体感がすごくありました。

    ――ソロダンスのシーンでの小芝さんのラストの表情がすごく魅力的でした。達成感みたいなものがあったのでしょうか?

     ありがとうございます。嬉しいです。そうですね。ここは何としても成功させないとという感じだったので、終わった時は感慨深くて。注目していただけたらうれしいです。

  • 檀れいとの初共演「すごく刺激を受けました」

    ――同世代の由香を演じるうえで、共感する部分はありましたか?

     しかし、由香は女将仲間たちと出会い成長していく中で、最後のイベントでいろんなトラブルが起きても成功させるために諦めないで頑張ります。そういう姿を演じていると、逃げたくなってもそこで踏ん張って闘ったら違う景色が見えるんだなぁと改めて思いました。
     由香はタップダンサーになりたくて上京したけど、挫折して実家に帰って女将を継ぐという、壁ができると闘わずに逃げちゃう、楽な方に流される部分があって。ふと楽な方に逃げたくなる気持ちもわかりますけど、私は一度決めたら突き進んでいくタイプなので、共感する部分はあまりなかったかもしれないです。

    ――檀さん演じる老舗旅館の女将で由香の母親の「女将は諦めない」というセリフから、由香が変わっていく様が素敵でした。

     おもてなしの精神は、ものすごく自己犠牲が必要で。自分のことよりもお客様のことを優先して、いつ何時何が起こるかわからないトラブルに臨機応変に対応をしていかないといけないので、女将は並大抵の精神力では務まらないんだなと感じましたし、やっぱりお母さんは強いなと思いました。

    ――檀さんとの母子役での共演はいかがでしたか?

     檀さんとは本作の撮影が初共演で。強い凛としたお母さんの役でしたが、檀さん自身もすごく凛としていらっしゃるので、役とリンクして、ご一緒している時はシャキッと背筋が伸びる感じがありました。檀さんの現場での緩急の付け方がすごく魅力的で、キリッとした部分と気を緩めている時のふんわりされていて優しい部分の両面をもった素敵な方です。ご一緒するシーンは多くなかったのですが、すごく刺激を受けました。

    ――由香と奮闘する若女将を松田るかさん、中村静香さん、八木アリサさんらが演じています。撮影期間中は皆さん一緒に旅館に滞在されていたそうですが、温泉などでコミュニケーションをとることもあったのでしょうか?

     毎日みんなで温泉に入っていました! サウナーの子が2人いて、その子たちに「整うってこういうことだよ」と教えてもらって(笑)。撮影が終わったら露天風呂で整いながら、その日あったことを話し合っていました。

    ――仲がすごく深まっていそうですね。

     撮影の最初の頃に菖蒲湯まつりがあり、スケジュールがあったのでみんなで行けたんです。屋台でご飯を食べたり、お酒で乾杯したりして、急激に仲良くなりましたし、すごく思い出に残っています。それからは翌日の撮影がゆっくりの時は、誰かの部屋に集まってちょっと乾杯したり、一緒にご飯を食べたりして楽しかったです。みんなでタップダンスを頑張って練習したので、一体感も湧きました。

  • 「着物は自然と素敵な立ち姿になれる」

    ――劇中で着られている着物も印象的でした。加賀友禅は着られてみていかがでしたか?

     すごく素敵でした。私が所属するオスカープロモーションは年に一度、晴れ着撮影会があり振袖を着させていただきますが、そういう華々しい感じというよりは日常で着たくなるような温かさがあって。すごく肌なじみの良い、安心する着物だと感じました。

    ーー着物を着ると、気持ちは変わるものですか?

     はい。普段、スマホなどを触る時は猫背になったりしますが、着物を着ていると帯で絞められてシャキッとするのでそうはならずで。大股で歩くわけにはいかないし、姿勢がおかしかったらかっこ悪い。自然と素敵な立ち姿になれるので、すごく好きです。

    ーー劇中に加賀市の様々な所が登場しますが、印象的だった場所は?

     霊峰白山が望めて柴山潟に浮かんでいる「浮御堂」や、ユニークな形をしている「あやとりはし」など、すごく素敵だなって思う場所がいっぱいありました! あと共演者の子が滝の近くにある川床のお茶屋さんに行った際の、滝の素敵な写真を見せてくれたんです。きれいだったので、今度はそこに行きたいです!

    ーー最後に映画の見どころなどメッセージをお願いします。

     和と洋の融合、タップと着物の掛け合わせは今までなかった面白い部分だと思うので、ぜひ注目していただきたいですし、由香が女将塾で若女将たちと出会って刺激を受けて成長して行く姿を見届けていただけたら嬉しいです。3月には北陸新幹線が延伸するので、ぜひ石川へ遊びに行ってもらえたら嬉しいです。

  • 映画『レディ加賀』は、2024年2月9日より全国公開。同月2日より石川県先行公開。

(C)映画「レディ加賀」製作委員会


取材・文:高山美穂/写真:高野広美

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