松山ケンイチ&染谷将太、『聖☆おにいさん』映画化にビクビク 暴れ散らかす共演陣の中で「お芝居ってなんだろう」という思いに
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染谷将太
――お話を聞いていると、ミラクルだらけだったようですが、劇場版の撮影で得たことはありましたか?
松山:多分福田組でやったことってほかの現場だとNGなことなんだよね。迷惑行為かな。現場の進行を妨げる行為(笑)。他の現場ではできないことを実験的にできる場という感じでしたね。その意味で懐の深い場所だったかな。でも福田監督が笑わないで真面目な顔してダメ出しするの、マジで怖いよね。
染谷:そんなシーンありましたっけ?
松山:あったよ。岩田くんと白石さんの二人の真似してって言われたとき。やったら「松山くんダメ、うますぎる」って。すごい真剣な顔をして言われて「えー」って思った。
染谷:僕はその光景を見て笑いましたけれどね。岩田さんも「うますぎるよ」って突っ込んでいましたよね。でもいろいろな意味でメンタルは鍛えられましたね。何が起こるか分からない。台本以上のことがどんどん現場で起きるので。割かしブッダはツッコミ的な役割だったので、冷静に務めることが大変で。本当に修行でした(笑)。
(左から)松山ケンイチ、染谷将太
――お二人は映画『聖の青春』で兄弟子、弟弟子的な立場で共演されていますが、改めて『聖☆おにいさん』でご一緒していかがでしたか?
松山:染谷くんはどんな役でも馴染むよね。狂気もできるし、普通の人もできる。一緒にやっていても、どうやって演技を組み立てているのかってあまり聞いたことない。本当に不思議な俳優さん、どこにでもスッと馴染んでしまう。敵でも味方でもいけるよね。
染谷:僕は勝手に安心しています。とても居心地良くいさせてもらえる先輩ですね。『聖の青春』でも『聖☆おにいさん』でも近い関係性だったので、まったく違う関係性でご一緒したときどんな感じなんだろう……というのはあまり想像できないですね。
松山:でも絶対どこかでありそうだよね。大河で織田信長やっていたじゃない。何かそういうところでも一緒になったらいいなと。
――先ほど、染谷さんはどんな役でも馴染めると松山さんはお話されていましたが、松山さんもそういうイメージなのですが。
松山:いや全然役柄の幅が広くないんですよ。変人しかやっていない。
染谷:そんなことないですよ。
松山:敵役とかあまりないし。あとはお父さんの役ほとんどない。実際はお父さんやっているんだけどね。なんでだろうね。染谷くんもお父さんだよね。お父さん同士でバチバチの役とかやってみたいね。PTAでどれだけ成り上がれるのか……みたいな。そこに竜也さん出てきて……(笑)。
(取材・文:磯部正和 写真:高野広美)
映画『聖☆おにいさん THE MOVIE~ホーリーメンVS悪魔軍団~』は公開中。