JO1 木全翔也、目指すは“ジブリ”声優 『トラペジウム』出演を経て踏み出した第一歩
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――本作では、アイドルを目指すゆうが“東西南北”の少女たちを集めて夢を追い求めていきますが、客観的に見て木全さんはどんな印象を抱かれましたか?
木全:ゆうに感情移入しないで見ると、アイドルを目指すために、もっといい方法があったんだよ、ということはやっぱり思います。でも、結局人生って何が正解か分からないので。客観的なその意見が外れるかもしれないし、その通りになるかもしれないし。 “東西南北”で仲間を集めるところにこだわりすぎるとタイミングが合わなかったかもしれないですよね。たまたま仲間がそろったからいいですけど、難しいことを実現しようとしているなというのはありました。でも、ゆうにとってそのこだわりは絶対だったんでしょうね。
東ゆう(C)2024「トラペジウム」製作委員会
――ちなみに、“東西南北”4人の中では一番誰に共感しますか?
木全:やっぱりゆうに感情移入しちゃいますね。僕もわりと周りから反対意見もある中、「やってみて後悔するか決める」という形でオーディションを受けたのでそういう点では似ているというか。やっぱり、賭けみたいなことをしないと夢ってかなわないんですよね。失敗するかもしれないけど、とりあえずやってみることが大事だと思います。
でも、この業界に入る前だったら、それこそ真司のような考えでずっと生きてきたかもしれないし、どこで変わるか分からないですよね。18歳までは普通に応援する側もやってきたので。でも、アイドルじゃなく、別の仕事に置き換えてもゆうの気持ちは考えることができるので、みんなゆうの気持ちは共感できる部分があるんじゃないかな、と思います。
――作中ではさまざまなセリフが登場しますが、木全さんが共感したセリフはありますか?
木全:ポスターにもある「人間って光るんだって。」ですね。僕が生まれて初めて行ったライブがGOT7さんだったんですけど、そのときにメンバーの皆さんが光って見えたんです。遠いから、絶対に見えないはずなのに、目がキラキラしているのが見えて「すごいな」って。だから、「人が光る」というのは確かにって思いました。
――木全さんご自身は「自分が輝いているな」と思う瞬間はありますか?
木全:ごはんを食べているときが一番輝いています!
――いろいろなお仕事をされている中で、今回、劇場版に声優としてのご出演です。特別な思いもあるかと思うのですが、何か意識されたことはありましたか。
木全:とにかくがむしゃらでしたね。(収録当時は)映画の声優の仕事は初めてでどうやっていったらいいんだろうとか、しかもセリフも多かったので、不安な気持ちはあったんですけど、何かにつながったらいいな、という思いでした。
――声のお仕事をする上での一歩をまた踏み出せたような。
木全:本当に一歩進みましたね。小さな一歩ですけど、これが、二歩三歩と続いていけるようになったらいいなと思います。
――今後、挑戦してみたい役どころはありますか。
木全:夢はでっかく、なんですけど、ジブリが大好きなので、素朴な声を活かしてやってみたいですね。
――憧れのキャラクターとかいらっしゃるんですか?
木全:それこそ神木隆之介さんが演じられている役は憧れますし、アシタカの声も好きだし…ジブリの声優をやられている方の声って自然で天然水みたいで、憧れますね。昔から見てきていて、やっぱりすごいなと思いますし。オーディションの機会があれば挑戦したいです!
――最後に本作の見どころを教えてください!
木全:まずはすごく絵がきれいです! そして、苦労して成功する話というよりは、頑張っている人の裏側を知ることができる映画です。何回も失敗しているところもあるし、人生の糧にしてもらえる、そんな作品じゃないかなと思います。
(取材・文:ふくだりょうこ 写真:上野留加)
アニメ映画『トラペジウム』は、5月10日より全国公開。