MEGUMI「やりたい仕事が1つも来ない」出産後に当たった壁 “もがき期”を経て得た今
勉強や努力を積み重ねる中で、MEGUMIは「一言しかない役、どんなに小さな役でも、死ぬ気でやりました」と回想。「白石和彌監督の映画『孤狼の血』に呼んでいただいた時も、冒頭のみの出演でしたが、この人はどんな人生を歩んできて、食べ物は何が好きで、芸能人は誰が好きなのかと、役柄についてたくさん考えて。出身地はここだと思ったら、そこまで行ってご飯を食べてみたり。気迫なら誰にも負けないぞ! という気持ちでしたね」と楽しそうに振り返る。
続けて「そうするとスタッフや監督の方が、次の作品でも呼んでくれるようになってお仕事が少しずつ増えていった。一生懸命にやっていれば誰かが見てくれているものだと思いますし、その繰り返しで今がある」としみじみ。
女優業の転機として挙げるのが、2019年公開の市井昌秀監督の映画『台風家族』と、白石和彌監督の映画『ひとよ』。2作品の演技が評価され、MEGUMIは第62回ブルーリボン賞助演女優賞を受賞した。「ブルーリボン賞をいただいて、周りの目もガラッと変わった。映画やドラマのお仕事も一気に増えました。それまでは“お芝居やりたかったんだ。知らなかった”と思われていたものが、“この役だったらMEGUMIもいるか”と選択肢の1つに入れていただけるようになったのかもしれません」と思いを巡らせる。
グラビアやタレント業をやってきたことも、女優業としての力になっている。「毎週金曜日の夜中には、芸人さんに混じって大喜利をやったりもしていたので(テレビ朝日系で放送されていたバラエティ番組『虎の門』)、瞬発力は鍛えられましたね。アドリブとかも好きですし、バラエティをやっていた自分だからこそできることもあるのかなと思います」とにっこり。「いろいろな表現を追求して、みんなが同じ目的に向かって走っている中に参加できることがうれしい」と女優業の醍醐味(だいごみ)を噛み締める。