クランクイン!

  • クラインイン!トレンド

『ブレット・トレイン』伊坂幸太郎の原作を大胆アレンジした理由 <来日インタビュー>デヴィッド・リーチ監督&アーロン・テイラー=ジョンソン

映画

関連 :

アーロン・テイラー=ジョンソン

デヴィッド・リーチ

■制限のある中で“無限大”の可能性を見出した作品

 新幹線をイメージした超高速列車“ゆかり号”の狭い空間の中で、殺し屋がひしめき合い、撃ち合い、殴り合う…。かなり難易度の高い撮影になったと思うが、アイデアを出し合いながら、意外と楽しく撮影できたというデヴィッド監督。「(『ファイト・クラブ』などで自身がスタントを務めた)ブラッドはもとより、真田さんも長年アクションをやられているし、実はアーロンも若手の時からアクションをやってきているんです。だから、制限があるということは、逆に強みになるということをみんな知っているんです。つまり、それだけクリエイティブになるわけだから、面白いシーンが絶対に撮れるというワクワク感があるんですよね」と目を輝かせる。

(左から)真田広之、アーロン・テイラー=ジョンソン、デヴィッド・リーチ監督
 今回、箱のような形のセットで列車内のアクションシーンを撮影したそうだが、「この中でどうやったらアクションを作れるか」という解決策を模索するうちに、いろんな発想が生まれてきたのだとか。その1つがファミリー向けのモモもん車両。「家族が乗る車両だから専用のマスコットがいたら面白いんじゃないか。そのマスコットに身を隠して誰かが誰かを殺したら、さらに面白いんじゃないか、など、制限されているからこそいろんなアイデアが湧き出てきました。そして何より、それを実用化してくれたスタッフは天才! 本当に感謝しかありません」。

 この列車の中で、特にブラッドと激しい攻防を繰り広げたアーロンは、「いま、デヴィッド監督がおっしゃったことと同じになりますが、狭い空間の中は、いろいろ限界はありますが、そういう限界があってこそ創意工夫ができると思っています」と強調。「だから今回は、限界を意識するというよりも、車内に用意されたモノや環境を使って思いっきり暴れてやろうという気概でアクションに臨みました。また、その空間の雰囲気も伝えたかったので、閉所恐怖症的な圧迫感とか、列車のスピード感を出すために、セリフも素早く発したり、つねにアドレナリン全開の状態にしたり…。そういったものが観客の皆さんに伝わるとうれしい」と熱い思いを口にする。

劇中のモモもん車両
 また、アドリブの応酬もすごかったというアーロン。特にブラッドとの共演シーンは、時に笑いをこらえられず吹き出すことも。「主に食堂車でのバトルはすごかったですね。ワサビを相手の目にこすりつけたらどうだろうかとか、お箸を鼻の穴の中に突っ込んだらどうだろうかとか、ハンドタオルで相手を力いっぱい引っぱたくのはどうだろうかとか、もう危ないアイデアが出てくる、出てくる!(笑)。車外へ蹴り飛ばすシーンでは、 送風機を全開にして撮影に臨みましたが、もう死ぬかと思うくらい大変でした。でも、今、振り返ってみると、どれもこれも楽しい思い出。制限のある環境の中で、スタッフ、キャスト全員が一丸となって“無限大”の可能性が見出せた…もうこれに尽きますね」。そんな世界で最も危険でスリリングな高速列車が、いよいよ日本中を駆けめぐる。(取材・文:坂田正樹 写真:高野広美)

 映画『ブレット・トレイン』は公開中。

2ページ(全2ページ中)

この記事の写真を見る

関連記事

あわせて読みたい


最新ニュース

  • Php?url=ahr0chm6ly93d3cuy3jhbmstaw4ubmv0l2ltzy9kyi8ynduxmjyyntuxnzyyndjfmjawlmpwzw==" Php?url=ahr0chm6ly93d3cuy3jhbmstaw4ubmv0l25ld3mvmtu4odk2"> Site/proxy Href="https://tersino Jpg"

    フォロワー340万超の“大人気台湾チア”、純白ニットのタンクトップ姿に衝撃「マジで美しい」

    エンタメ

    リン・シャン

    インスタグラム


    • [ADVERTISEMENT]

      Hulu | Disney+ セットプラン
    • [ADVERTISEMENT]

    トップへ戻る