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豊川悦司、評価は「気にならなくなった」 大事なのは“誰のため”に仕事をしているか

映画

■人の評価を気にしなくなった

 さらにもう一つ、若手俳優たちが多い現場で意識したのが、しっかりと役割をまっとうすること。

 「きっちりと支えていかなければという思いはあります。支えるというのは、結局自分が与えられた役をまっとうするということでしかないのかもしれません。彼らの足を引っ張らないように、しっかり仕事をしようという意識は強いです。僕もかつては先輩にそうしてもらってきたので」。

 先輩から受け継いできたことを実践し、次の世代に繋ぐ――。そんななか、芝居への向き合い方は20代のときから変わってきたのだろうか――。

 「よく聞かれるのですが、それほど若いころから変わっていません。経験はいい方向に転ぶこともあれば、悪い方向に進んでいってしまうこともある。知らない方がうまくいく芝居もあるし、知っていないとできないこともある。よく『キャリアを重ねているから芝居が深くなる』という考えを聞きますが、僕はあまりそうとは思わないです。だからこそ、どんな役にも真っ白な気持ちで向き合うことが大切だと思う。それはデビューしたころも、いまも変わっていないんですよね」。


 ただそんななかでも、変化しているなと感じるのが、自身への評価の受け止め方だという。

 「若いころはやっぱり自分が出演している作品への評価というものに対して少しナーバスになっているところはあったと思います。でもだんだんと寛容になってきているというか、あまり気にならなくなりました。評価に対して鈍感になっていることが良いのか悪いのかは、僕には分からないのですが(笑)」。

 こうした変化が起きた理由について、豊川は「誰のため」に仕事をしているかというところにスポットを当てる。

 「若いころはどちらかというと、自分のために仕事をしているという感覚が強かったと思います。でもだんだんと経験を重ねていくうちに、自分は作品を観てくださる方のために仕事をしているんだという感覚になってきた。そうなると、お客さんの評価はとても大切なので、悪い意見を聞いても、それならばしっかりと自分を見つめ直してみよう……という発想に変わった。結果、あまり評価に対して神経質にはならなくなりました。観賞した人が喜んでくださればベストだし『金返せ!』と言われたら、甘んじて受け入れるしかない(笑)」。

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■豊川が考える理想のリーダー像とは?

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