『カメ止め』でブレイクの竹原芳子62歳 失敗も嫌なことも「後になって考えたら必要だった」
やりたいことがあってもなかなか行動に移せない人間も多いが、次々行動する竹原のバイタリティはどこからくるのか――。「それは自分の気持ちがどうしたいか、じゃないかと。私はどうしてもやりたいと思ったら実行します。勇気が出ないのは、結局そこまでやりたいと思ってないから。ほんまにやりたいなら、自分で動いていくと思うんです」。
もともと好奇心おう盛な性格もあり、NSCに入る前もさまざまな講座に参加し、自分探しを行なっていた。「何か手に職をつけなければいけないと感じていたので、自分にはどんな仕事が向いているかを探すために、常にいろいろやってました。生け花を習いに行ったり、自分の内面と向き合う講座を受講したり。裁判所への応募も初めは自分と縁のない場所だから、という興味本位だったんです。『受けるのも経験』と思って応募したら通ったので、行きました。とりあえずやってみよう精神ですね」と言いつつも、「三日坊主もありますよ。気持ちが乗らなくて、あかんと1回で辞めたりもします(笑)」と付け加えて笑う。
失敗を恐れないのかを尋ねると、「やらないで後でやっとけば良かったと思うより、やってみてあかんかったら、自分に向いてないと諦めがつき、納得できる。やらないで後悔するより、やって後悔した方がいい」とズバリ。「失敗も全部が勉強になってるんです。『あれやっててよかった』と今役に立つことは多いです。なので、今は最高! 本当に楽しいです」と白い歯を見せる。
■まだまだ挑戦したいことばかり「100歳まで生きます。生きそうでしょ?(笑)」
そんな竹原は現在フリーとしての活動に挑戦中だが、「営業経験や人と接するのが好きなので全然苦にならない」と明かす。「分かっていないことも多いので、お仕事相手の方にご迷惑をかけることもありますが、皆さん対応してくださる優しい方ばっかり。本当に助かってます」と感謝。学ぶことも多いようで「1人で試行錯誤するのは勉強になるんですよ。移動1つとっても大変だけど楽しい。いろんな方とお話できるのでボケ防止にもなります(笑)。営業の時に得たコミュニケーション能力が役に立ってるんです」としみじみと明かす。
現在62歳の竹原。挑戦したいことを聞くと「まずは歌を歌いたいです。こんな世の中だからみんなで盛り上がれる曲なら楽しそう。あと、旅行しながら暮らしたい。私は知らないに場所に行くと、スイッチが入ってテンション上がるんですよ」と次々飛び出す。「100歳まで生きます。生きそうでしょ?(笑)。100歳まで自分の好きなことをやり通せたら幸せですよね」と満点の笑顔を振りまく。これからも“人生のキャメラ”を止めずに走り続ける竹原のチャレンジから目が離せない。(取材・文:高山美穂 写真:松林満美)
映画『キャメラを止めるな!』は7月15日より全国公開。