『星降る夜に』のキスシーンも話題 ラブストーリーの名手・大石静の名作恋愛ドラマ5選
◆柄本佑の魅力にスポットが当たった『知らなくていいコト』
(左から)吉高由里子、柄本佑
2024年放送のNHK大河ドラマ『光る君へ』でもタッグを組む吉高由里子が主演を務めたのが2020年1月期に放送された『知らなくていいコト』(日本テレビ系)。本作は、政治問題から芸能スキャンダルまで、あらゆるスクープを世に送り出す雑誌「週刊イースト」の記者・真壁ケイト(吉高)を主人公に、彼女が自身の出生に秘められた真実を探っていく物語。
お仕事系×考察系×恋愛といったモチーフが絶妙なバランスで融合したこのドラマで吉高の相手役を務めたのが俳優の柄本佑。180cmを超える高身長にしてスタイル抜群の彼が演じたのは週刊誌カメラマンでケイトの元カレ・尾高由一郎。ある事件をめぐって恋人と別れたケイトに情熱的なキスをする姿や、常にケイトを守ろうとする由一郎の紳士的な優しさは多くの視聴者の胸をときめかせた。
◆磯村勇斗の“全裸待機”にネットが沸いた『恋する母たち』
(左から)磯村勇斗、吉田羊
『知らなくていいコト』と同年に放送された金曜ドラマ『恋する母たち』(TBS系)は、エリート男子校に息子を通わせる40代の母親たちと、その周囲の男たちの姿を描いた群像劇。
主演の木村佳乃扮するシングルマザーと小泉孝太郎演じる週刊誌記者をはじめ複数のカップルの恋模様が描かれる中で、放送当時に視聴者を釘付けにしたのは、吉田羊演じる食品メーカーの宣伝部課長・優子と、磯村勇斗扮する部下・剛の不倫愛。京都出張に出かけた2人が仕事を終えて、ホテルの部屋で打ち上げがてら酒を酌み交わしていると良い雰囲気に。冷静になるために一旦バスルームに入った優子が部屋に戻ると、そこには一糸まとわぬ剛の姿が。「もうガマンできないです、俺!」と訴える剛の姿に、放送時ネット上には「文字通りすぎる全裸待機」「全裸待機は優勝」などの声が相次いでいた。
◆井浦新の見事なヒロインぶりが光るラブコメ『あのときキスしておけば』
(左から)松坂桃李、井浦新
松坂桃李×麻生久美子×井浦新といった実力派俳優の共演でも話題となったのが2021年4月期放送の『あのときキスしておけば』(テレビ朝日系)。このドラマは主人公が恋するヒロインの中身が、見知らぬおじさんと入れ替わってしまうという奇想天外なラブコメディ。
本作で入れ替わってしまう2人を演じるのは麻生久美子と井浦新。麻生扮する女性漫画家・巴はある事故をきっかけに、魂が清掃員のマサオ(井浦)に乗り移ってしまう。そこから外見がおじさんになった巴と、主人公・桃地(松坂)によるラブストーリーが展開。所作や声色、台詞回しに至るまで、麻生久美子が演じた巴をコピーする井浦の見事な演技力とチャーミングなヒロインっぷりが堪能できる“笑って泣ける”感動作だ。
吉高由里子と北村匠海が紡ぐ恋愛模様の行方も気になる『星降る夜に』も、これらの作品に続く名シーンが生まれるか。今後のストーリー展開に期待したい、(文:スズキヒロシ)