俳優の神尾楓珠が主演し、女優の山田杏奈がヒロイン役を務める映画『彼女が好きなものは』より、ティザービジュアル3種と特報、場面写真1点が解禁された。

【動画】映画『彼女が好きなものは』特報

　ゲイであることを隠しながら生活する男子高校生とBL好きの女子同級生が、恋愛を通して、世間にはびこる“ふつう”という価値観とのギャップに向き合う姿を描く本作。原作は浅原ナオトの「彼女が好きなものはホモであって僕ではない」（角川文庫刊）で、ウェブ小説サイト「カクヨム」で話題となり、2018年2月に書籍化。さらに2019年4月にはNHKで『腐女子、うっかりゲイに告る。』のタイトルでドラマ化もされ、大きな反響を呼んだ作品だ。

　高校生・安藤純役を神尾楓珠が映画初主演で演じ、クラスメイトのヒロイン・三浦紗枝役を山田杏奈が務める。そのほか、純の恋人役で今井翼、純のクラスメイト役で前田旺志郎、三浦獠太、ヒロインの親友役で池田朱那が共演。監督は、映画『にがくてあまい』や『世界でいちばん長い写真』で若者の瑞々しくも壊れやすい心模様を丁寧に描き出した草野翔吾が務める。

　今回解禁されたのは、純（神尾）と紗枝（山田）がデートで訪れる水族館の水槽の鮮やかなブルーを背景にした、3種類のティザービジュアル。1枚目は、純が奥から紗枝を見つめる構図となっているもの。ゲイであることを家族や周りの人たちに打ち明けられず、悩みながら自分を隠して生きている純のキャラクターを表すように、ピントは手前の紗枝にあたり、純の姿はどこか焦点が定まらない。その横には「僕はゲイだ。だからって“ふつう”の幸せをあきらめたくない。」という純の願いを表したコピーが添えられている。

　2枚目は純を捉えた「純ver.」、3枚目は紗枝を捉えた「紗枝ver.」。「紗枝ver.」には、彼女の心情を伝える「私はBLが好き。だからって好きな人がゲイだとは思わなかった。」というコピーが添えられている。

　特報は、純が、自分がゲイであることを知らない紗枝から告白される場面から始まる。「自分も“ふつう”に女性と付き合い、“ふつう”の人生を歩めるのではないか？」と一縷の望みをかけて紗枝の告白を受け入れ、付き合うことにする純。映像では、純が、紗枝と学校で一緒にお弁当を食べたり、遊園地に行ったり、浴衣姿で楽しそうにデートをする場面が展開する一方、紗枝には明かしていない恋人・誠（今井）とキスをする直前のカットも映し出されており、自分が望む“あたりまえ”の幸せと自分らしさとの狭間で揺れ動く姿が描かれている。

　映画『彼女が好きなものは』は今秋全国公開。