先日開催された第93回アカデミー賞にて脚本賞を受賞したキャリー・マリガン主演映画『プロミシング・ヤング・ウーマン』が、7月16日より公開されることが決定。併せて、日本版予告が解禁された。

【動画】「何やってんの？って聞いたんだよ」　お持ち帰りオトコに復讐『プロミシング・ヤング・ウーマン』日本版予告

　本作は、タイトルの意味する“前途有望な若い女性”だったヒロインに起きた悲しい事件をきっかけに、スリリングな復讐劇とスウィートなラブストーリーが並行して描かれるジャンルレスな話題作。

　監督・脚本は、本作で長編デビューを飾ったエメラルド・フェネル。ロマンティック・コメディと復讐劇を融合させた独創的な自身の脚本で、第93回アカデミー賞にて脚本賞と監督賞のダブルノミネートを果たし、見事脚本賞を受賞した。主人公を演じた女優のキャリー・マリガンも批評家たちから「キャリア最高の演技」と絶賛を浴び、多くの賞を獲得している。

　30歳を目前にしたキャシー（キャリー）は、ある事件によって医大を中退し、今やカフェの店員として平凡な毎日を送っている。その一方、夜ごとバーで泥酔したフリをして、お持ち帰りオトコたちに裁きを下していた。ある日、大学時代のクラスメートで現在は小児科医となったライアン（ボー・バーナム）がカフェを訪れる。この偶然の再会こそが、キャシーに恋ごころを目覚めさせ、同時に忌まわしい過去へと連れ戻すことになる…。

　日本版予告は、キャシー（キャリー）がバーで酔ってソファーで眠り込むシーンからスタート。その様子を見て「まるで誘ってるみたいだ」と居合わせた男たちの無分別な言葉が反響し、気づいたときにはベッドの上に。しかし、これは全てキャシーの計画通り。連れ込んだ部屋で「何やってんの？って聞いたんだよ」と、実はシラフの彼女が放った言葉に驚がくする男たち。彼女は夜ごとバーで泥酔したフリをして、お持ち帰りオトコに裁きを下していたのだった。

　そんな日常の中キャシーは、今は小児科医となったハンサムな元クラスメートのライアン（ボー）と偶然再会し、「君は立派な医者になれたよね」と語りかけられる。この出会いをきっかけに彼女は「ゲームチェンジ」。前途有望だったはずのキャシーの過去に起きた、ある事件への復讐劇の幕が開く。まさにキャシーの怒りは限界突破。ブリトニー・スピアーズのヒット曲「TOXIC」のメロディに乗って、甘いキャンディで包んだ猛毒が全身を駆け巡っていく。

　多くの観客の共感を獲得しつつも、激しい論争を巻き起こしている本作。その理由は、「女VS男」という対立構造の中でどちらかを断罪して終わるのではなく、社会にはびこるジェンダーバイアスを浮き彫りにしているため。彼女の落とし前の矛先は“ナイスガイ”だけに留まらず、“同調圧力オンナ＆女だからとわきまえる女”へも向けられ、痛烈に批判していく。果たして、好きか嫌いかを超えたその先に、私たちは何を見出すのか。

　映画『プロミシング・ヤング・ウーマン』は7月16日より全国公開。