女優の黒木華と俳優の柄本佑が夫婦役でダブル主演を務める映画『先生、私の隣に座っていただけませんか？』が、9月10日より公開されることが決定した。

　本作は、『嘘を愛する女』や『哀愁しんでれら』などの話題作を輩出してきたオリジナル作品の企画コンテスト「TSUTAYA CREATORS’ PROGRAM FILM」で、2018年に準グランプリを獲得した『先生、私の隣に座っていただけませんか？』を映画化。脚本と監督は、4月スタートのドラマ『高嶺のハナさん』（BSテレ東・テレビ大阪）でも監督を務め、ドラマ・映画と活躍の場を広げている新進気鋭の映画作家・堀江貴大が務める。

　漫画家の佐和子役を演じるのは、先日行われた第44回日本アカデミー賞で3度目の最優秀助演女優賞を受賞した黒木。佐和子の夫で同じく漫画家の俊夫役には、近年『心の傷を癒すということ』や『痛くない死に方』など主演映画の公開が続くほか、ドラマ『天国と地獄 ～サイコな2人～』（TBS）での演技で大きな話題を呼んだ柄本がふんする。

　物語は、佐和子がある日突然、「不倫」を題材に新作漫画を描くと言い出すところから動き始める。そこにはそっくりそのまま自分たち夫婦が描かれており、佐和子の担当編集者と不倫をしていた俊夫は「佐和子にバレたかもしれない！」と精神的に追い詰められていく。さらに漫画は、佐和子と自動車教習所の先生との淡い恋へと急展開。この漫画は、完全な創作なのか？　それとも夫の不貞に対する、佐和子流の復讐なのか。

　本作では「現実と漫画の世界」「ウソとホンネが交錯する漫画家夫婦の心理戦」に加え、誰しもが身に覚えのある男女感のズレがユーモラスに描かれており、結婚5年目夫婦の“あるある”も大きな見どころ。さらに劇中漫画を、漫画家のアラタアキと鳥飼茜が担当。映画ファンだけでなく、漫画好きも注目の作品に仕上がっている。

　佐和子役の黒木は「脚本を最初に読んだ時、漫画部分と実写映像部分の繋がり方が面白いなと思い、どういうふうな映画になるんだろうと楽しみでした。ミステリーのようにドキドキする場面もあるので、二人の漫画家の行先を是非楽しんでください」とコメント。

　俊夫役の柄本は「堀江監督のホンは非常にウェルメイドで、出来上がるまでどんな映画になるのか予想のつかないものでした。そんな中切磋琢磨してできあがった映画は、想像をこねくりまわすものと仕上がっていると思います。フラットにお楽しみ下さい！」とメッセージを寄せた。

　堀江監督は「素晴らしいスタッフキャストの皆さんの力が合わさって、虚実入り混じるミステリアスな夫婦映画が完成しました！“佐和子”という底が知れない人間を、黒木華さんがキュートさとクールさという二面性を持って繊細に表現し、物悲しくも恐ろしくもあるキャラクターが誕生しました。そして、恐怖と嫉妬にもだえ苦しむ“俊夫”という人間を、柄本佑さんが時にカッコ良く、時にカッコ悪く、愛嬌たっぷりに演じてくれました。この漫画家夫婦の一風変わった夫婦喧嘩の行き着く先はどこなのか。ニヤニヤヒヤヒヤしながら、楽しんでご覧いただきたいです！」と語っている。

　映画『先生、私の隣に座っていただけませんか？』は、9月10日より全国公開。