俳優の伊藤健太郎が20日、都内で開催された主演映画『十二単衣を着た悪魔』完成披露報告会に、三吉彩花、伊藤沙莉、黒木瞳監督らと共に出席。伊藤健太郎は黒木監督から、ラジオ局に貼られていた自分のポスターを見るたびに起用したいと思っていたと明かされると「ずっと見つめててよかった（笑）」と笑顔を見せた。

　現代のフリーター・伊藤雷（伊藤健太郎）が、『源氏物語』の世界にタイムスリップし、弘徽殿女御（三吉）や倫子（伊藤沙莉）と織りなすドラマを描く。この日は共演した山村紅葉、笹野高史も登壇し、MCは本作にも出演しているLiLiCoが務めた。

　伊藤健太郎は初参加の黒木組について「女優さんとしての黒木さんを、僕は一番知っていたというか、その印象がすごくあったので、監督として現場で、どういう風に演出してくださるのかって、すごくワクワクしていて。現場に入らせてもらったら、やっぱり役者さんによって演出方法が違うし、役者の目線というか、立場になっていろいろ考えてくださるので、すごくありがたかったです」と述懐。

　黒木監督は、ラジオ局で伊藤健太郎のポスターをエレベーターで見かけては起用したいと思っていたそうで「見つめられていたんですけど（笑）、ポスターから。ですので、本当に念願がかなって。雷ちゃんを引き受けてくださって、すごく幸せでした」と感謝のコメント。これを聞いた伊藤健太郎は「ずっと見つめててよかった（笑）」と返して会場を沸かせた。

　一方の三吉は、現代のキャリアウーマン顔負けの逞しいハートと冷静な分析力を持ち、息子を帝にしようと野心に燃える女性を熱演。

　強烈な役柄について「ここまで強い女性を演じたのは初めてだったんですけど、自分の息子のためにとか、誰かのために、愛情をもって何を犠牲にしてでも貫いていくっていう姿勢が、この人についていきたいなって、自然に自分も台本を読んでいて感じていて。そこをさらに、（黒木）瞳さんに弘徽殿女御に対しての熱い思いを聞かせていただいて。さらに、だんだん愛着が湧いて」とコメント。伊藤沙莉は「時代を超えた作品」を経験したいと思っていたとしたうえで「黒木組で実現できたっていうことが、何よりもうれしかったです」と明かした。

　映画『十二単衣を着た悪魔』は11月6日より全国公開。