手塚治虫原作、稲垣吾郎×二階堂ふみ『ばるぼら』11.20公開決定
俳優の稲垣吾郎と女優の二階堂ふみが共演する映画『ばるぼら』が、11月20日より全国公開されることが決定。併せて日本版ポスタービジュアルが解禁された。
【写真】稲垣吾郎×二階堂ふみ『ばるぼら』場面カット
本作は、漫画家・手塚治虫が1970年代に「ビッグコミック」(小学館)に連載し、禁断の愛とミステリー、芸術とエロス、スキャンダル、オカルティズムなど、さまざまなタブーに挑戦した同名の大人向け漫画が原作。その独特な世界感から“映画化不可能”と言われていたが、手塚生誕90周年を記念し、日本、ドイツ、イギリスからスタッフ&キャストが集結し、初映像化された。
稲垣が、異常性欲に悩まされている耽美(たんび)派小説家・美倉洋介、二階堂が、芸術家のミューズであり自堕落な生活を送る謎の女・ばるぼらを演じる。このほか、渋川清彦、石橋静河、美波らが共演。監督は手塚治虫の実子である手塚眞が務め、撮影監督にはウォン・カーウァイ監督作品等の映像美で知られるクリストファー・ドイルを招いた。第32回東京国際映画祭・コンペティション部門の正式招待をはじめ、世界各国の映画祭を巡回し、反響を呼んでいる。
日本版ポスタービジュアルは海外版ポスターを踏襲し、美倉が持つペンにばるぼらが宿る絵をメインに、「狂気の果て。あれは、幻だったのだろうか――」というキャッチコピーが印象的な仕上がりになった。
公開決定にあたり稲垣は、「『都会の吹き溜まりに真実は潜んでいる。あらがえない輪廻転生の中に自分の人生もまるごと引きずりこまれていく』そんな思いと共に今も僕の中にばるぼらが生きています。手塚眞監督、スタッフの皆さん、そして役を共に生き抜いてくださった二階堂ふみさんをはじめとしたキャストの皆さんにも心から感謝しています」とコメント。
二階堂は「曇天の新宿を、稲垣さん演じる美倉洋介と走り続けました。湿ってて、汚れてて、それでも愛おしさを感じてしまう人間の感情に埋れながらも、美倉先生はひたすら貪欲にそれらを追い続けておりました。雑踏の中、希望を示してくださり、助けて頂き、感謝しかありません」と語っている。
また手塚監督は「手塚治虫生誕90周年を記念してはじまった映画『ばるぼら』。自分がこれまで描いてきた映画の世界と手塚治虫マンガの接点があるとすれば、この作品に違いないと選んだ原作でしたが、まさに夢のようなキャスト、スタッフが奇跡のように集結し、夢を見ていたかのような撮影、そしてこれも夢の中のようなベルリンのスタジオで魔法のように完成。東京国際映画祭をはじめ多くの国際映画祭への招待。なにもかもが『芸術の女神(ミューズ)』の粋な取り計らいなのだと信じています」と明かす。続けて「稲垣吾郎さんと二階堂ふみさんの美しさはまさに芸術品。そしていよいよ多くの皆さんと夢を分かち合えるときが巡ってきました。恐らくミューズは、映画館から閉塞的な世の中へ奇跡をふりまくことでしょう。愛と狂気についての映画ですから、理屈も言葉も超えて、陶酔の世界を堪能していただければ嬉しいです」とコメントした。
映画『ばるぼら』は11月20日より全国公開。