イーストウッドも映像化を切望 障害を持つ演奏家の実話『マイ・バッハ 不屈のピアニスト』
障害を抱えながら“20世紀最高のバッハの演奏家”と称されるジョアン・カルロス・マルティンスの不屈の物語を描くブラジル映画『Joao, o Maestro(原題)』が、邦題を『マイ・バッハ 不屈のピアニスト』として、9月11日より全国公開されることが決定。併せてビジュアルと場面写真が解禁された。
【写真】不屈の実話が完全映画化『マイ・バッハ 不屈のピアニスト』場面写真
2016年のリオデジャネイロ・パラリンピック開会式で国歌演奏を行い、ハンディキャップを持った両手で奏でられた美しい旋律が世界中の人々をとりこにしたジョアン・カルロス。本作はそんな彼の苦難に満ちた半生と不屈の精神を描く物語。
当初クリント・イーストウッドが映像化を切望したジョアンの物語だったが、プロデューサーのブルーノ・レザビシャスの直談判による熱い思いがジョアン本人の心を動かし、本作の映像化権をつかみ取った。若くして世界的な活躍をしていたピアニストであるジョアンを襲った不幸、その苦難を幾度も乗り越えていく彼の物語は、ブラジルで公開されるやいなやスマッシュヒットとなった。
幼い頃から病弱で、家の中で過ごすことが多かったジョアン・カルロス。だが、ピアノを習い始めるとその才能が大きく開花し、20歳でカーネギーホールでの演奏デビューを飾り、“20世紀の最も偉大なバッハの奏者”として世界的に活躍するまでになる。しかし、ある不慮の事故により、ジョアンは右手の3本の指に障害を抱えてしまう。不屈の闘志でリハビリに励み、復帰を果たしたジョアンは、自身の代名詞ともいえるバッハの全ピアノ曲収録という偉業に挑戦。だが、そんな彼にさらなる不幸がのしかかる…。
ビジュアルは、片腕でピアノの鍵盤をたたくジョアンの姿が印象的なもの。「その手を動かしているのは天使か悪魔かー」というコピーとともに、コンサートホールのステージ上でじっと思いにふけるように自らの指先を見つめるジョアンの表情は、栄光と苦難に満ちた壮絶な人生の物語を想像させる。
併せて解禁となった場面写真では、一流の演奏家としてオーケストラを抱えるジョアンの姿をはじめ、ピアノとの運命的な出会いを果たした幼少期、鮮烈なデビューを飾り、またたく間に注目を集めるようになった20代、病に見舞われながらも不屈の精神で困難へと立ち向かう姿など、輝かしくも過酷な運命の逢着の様子が切り取られている。
また、映画で使用される音源は全てジョアン自身の演奏によるもので、困難を乗り越えた演奏シーンは迫力に満ちた仕上がりとなっている。
映画『マイ・バッハ 不屈のピアニスト』は9月11日より全国公開。