桑田佳祐、『男はつらいよ』新作で主題歌担当&オープニング出演決定
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故・渥美清主演の映画『男はつらいよ』シリーズの22年ぶり50作目となる最新作『男はつらいよ お帰り 寅さん』(12月27日公開)で、サザンオールスターズの桑田佳祐が主題歌『男はつらいよ』を歌うほか、オープニングに出演もすることが発表された。
【写真】映画『男はつらいよ お帰り 寅さん』主題歌を歌う桑田佳祐
本作は、1969年に第1作が公開された山田洋次監督の映画『男はつらいよ』シリーズの50周年、50作目の節目となる作品。車寅次郎(渥美)のおい・満男(吉岡秀隆)と満男がかつて思いを寄せていたイズミ(後藤久美子)のその後の物語を軸に、さくら(倍賞千恵子)や博(前田吟)、そしてくるまやを囲む人たちの今が描かれる。
山田監督は、テレビ番組で『男はつらいよ』を歌う桑田の映像を目にして「実にうまい!」と感激。桑田のこの歌へ寄せる思いも感じられ、それが脳裏から離れずにいたという。今作の製作にあたり、監督自ら「是非、新しい寅さんの幕開けをあの素晴らしい桑田さんの『男はつらいよ』で始められないか。出来れば出演もしていただき、華を添えてもらえないだろうか」と提案。桑田に手紙で思いを伝えた。
もともと桑田は、かつて自身のテレビレギュラー番組に『音楽寅さん』というタイトルをつけるほど寅さんや山田監督のファン。主題歌の『男はつらいよ』もAct Against AIDSのステージや、映像作品『THE ROOTS ~偉大なる歌謡曲に感謝~』の中でも披露してきている。そんな桑田は熱い山田監督の気持ちを受け取ると即座に承諾し、実現へと至った。
山田監督は「桑田佳祐という人と渥美清さんは、心情において深く重なっているのではないか」との見方を示した上、桑田の歌う『男はつらいよ』について、「人を優しい気持ちにさせ、元気づけてくれる。『まあ、こんな私でもなんとか生きていけるんじゃないかな』、観客の背中をポンと押してくれるような素晴らしい主題歌となり、記念すべき50作目のオープニングを飾るに相応しい名シーンとなりました」と絶賛している。
桑田は「渥美清さん演ずる『寅さん』には、あの方ならではの男の色気で、恋することのもどかしさ、家族や人間同士の絆、生きることの脆さ、儚さ、せつなさ、そして渥美さんご自身の『粋な口上』の数々や、お上手な歌などもたくさん教えて頂き、私も渥美清さん演じる『寅さん』を、どこかファンのひとりとして、真似をしながら生きて来たような気が致します」と明かした上、山田監督について「撮影スタジオでは、主題歌を歌うシーンで、私のおぼつかない『演技』に、暖かく御指導をいただきましたことは、一生の思い出です」と話している。
映画『男はつらいよ お帰り 寅さん』は12月27日より全国公開。