全編わずか10カットで撮影『ブッシュウィック』 長回しの裏側に迫る
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映画『ザ・レイド』シリーズのスタッフが製作を手掛け、全編わずか10カットで撮影されたアクション映画『ブッシュウィック‐武装都市‐』から、監督のコメントが到着。その撮影手法を明かした。
【写真】『ブッシュウィック‐武装都市‐』撮影風景&場面写真
本作は、ニューヨーク州・ブッシュウィックを舞台に、何の前触れもなく戦闘状況の街に放り込まれた大学生のルーシー(ブリタニー・スノウ)が、謎の男スチュープ(デイヴ・バウティスタ)と出会い、生き残りをかけて戦う姿を描くサバイバルアクション。
映画『ゼロ・グラビティ』(2013)や『ザ・レイド GOKUDO』(2014)から着想を得て、緊張感とリアリティある映像を作り上げるために、本作の撮影は長回しスタイルを使用。全編10カットで展開される。
映像は、ブッシュウィックの街を駆け抜ける主人公たちの姿や、屋外、屋内に出入りする人々の姿を連続的に追いかけることで臨場感あふれるものになり、それぞれのカットをシームレスに編集することで、擬似ワンカットを成立させている。
撮影を担当したのは、アクション映画『ザ・レイド』シリーズの製作スタッフ。メガホンを取ったジョナサン・ミロ監督とカリー・マーニオン監督は、撮影を行うにあたって撮影監督と綿密に打ち合わせを行い挑んだと語る。
その撮影手法について、「全編を通して小型カメラの『Arri Alexa Mini』1台のみで撮影を行ったんだ。ブレを抑えるために『MOVI』を使用した」と明かし、「屋外、屋内に出入りする人物を連続的にカメラで追跡することができたし、不安定によるブレも軽減されて、ドキュメンタリーのようなタッチに見えることもなく、緊張感とリアリズムのある映像を実現できたんだ」と解説している。
解禁されたメイキング写真は、長回し撮影に挑むスタッフやキャストの姿を収めたもの。予告映像には、ミサイルや手榴弾がさく裂し、おびただしい数の銃弾が飛び交う戦場と化した街をサバイブする主人公たちの姿が映し出されるが、これらをわずか10カットで撮影したこだわりのカメラワークにも注目して本編を楽しみたい。
映画『ブッシュウィック‐武装都市‐』は8月11日より全国順次公開。