『メッセージ』飛行体に親近感!? “ハッピーターン・ばかうけ・柿の種”に見える日本人
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5月19日に日本公開を迎えるSF映画『メッセージ』。「ばかうけにみえてしかたない」「巨大な柿の種出て来る映画」「宙に浮くハッピーターン」などの声がネットに上がっているなか、劇中に登場する球体型飛行体が、実在の惑星からデザインの着想を得て、実物のセットで作り上げられたものであることが明らかになった。
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映画『メッセージ』は、アメリカの作家テッド・チャンの短編小説『あなたの人生の物語』を基に、ある日突然地球に現れた謎の飛行体から人類が受け取った美しくも哀しいメッセージと、娘を亡くした言語学者ルイーズ(エイミー・アダムス)の切なすぎる決断を描くSFドラマ。突如現れた巨大な飛行体に混乱する人類の緊迫感とは対照的に、飛行体のビジュアルは笑ってしまいそうな“変”な見た目。その奇妙なデザインについて、メガホンを取ったドゥニ・ヴィルヌーヴ監督は「太陽系を公転しているエウノミア(別名、第15番小惑星)という小惑星を参考にし、不吉で謎めいていて恐ろしい感じにした」と明かす。
その背景には、「“もし人間がこれまでエイリアンとまったくコンタクトをとったことがなかったら?”という新鮮な視点を意識した」という、撮影監督ブラッドフォード・ヤングのこだわりもあったそう。ヴィルヌーヴ監督は続けて、「地球上にはないイメージで、人間には計り知れない物質から出来ているように見せたかった。だから、変わった卵のようなへんてこりんなあの形がパーフェクトだったんだ」とも説明している。
その一方で「出来る限りリアルに見える映画にしたかった。人類が彼らと接触し会話するためのツールは、今の世界にある技術を使わせたかったんだ」とも明かすヴィルヌーヴ監督。彼のリアリティの探求は、飛行体内部のセットに現れることになった。なんと、主人公ルイーズたちがたどり着く飛行体の内部は、視覚効果を一切使わず、実際にセットとして作ったのだ。ヴィルヌーヴ監督は「それが役者たちへの最高のプレゼントになった。巨大なトンネルも“彼ら”の部屋も、実際に作られたからこそ役者たちは奇妙さを肌で感じることができていたよ」と撮影を満足そうに振り返っている。
映画『メッセージ』は、5月19日全国公開。